【バイアス①】
リミット直前になると、一気に集中力が高まる「締め切り効果」
明確な締め切りが設定されていると、「それに遅れてはまずい」という理性が働くことで、リミット直前になると一気に集中力が高まり、これまでにないほどの猛スピードで作業ができる……という心理現象が「締め切り効果」です。
「火事場の馬鹿力」と同じように、切羽詰まった状況に追い込まれると、人間には驚くほどのパワーを発揮する能力があります。それを一度でも経験すると、「まだ大丈夫だな」と時間を逆算する習慣が生まれると考えられています。
「先延ばし癖」今すぐやめる
【バイアス②】
期限ギリギリまで仕事を膨張させてしまう「パーキンソンの法則」
「パーキンソンの法則」とは、英国の歴史政治学者パーキンソンが提唱した「仕事の量は与えられた時間をすべて使い切るまで膨張する」という心理作用です。
本来ならば40分で終わる社内会議を、会議室を60分で予約したからといって、時間一杯まで引き伸ばすようなケースは、日常的によくあります。
その20分がムダになるとわかっていても、時間を使い切りたいという気持ちが働いて、時間はあれば、あるだけ使おうと考えてしまうのです。
こうした心理効果は、上手に活用すれば効果を発揮することもありますが、その背後には大きな「罠」が潜んでいます。
締め切り効果にばかり頼っていると、ギリギリになるまで動き出さない「先延ばし癖」がついてしまうため、計画的なスケジュール管理ができなくなります。一番の問題点は、いつも期限一杯まで時間を使うことによって、次のタスクの初動がつねに遅くなってしまうことです。
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