晩婚子なし夫婦が「不人気の老猫」を迎えた理由 中高年でもペットと暮らすことを諦めない方法

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最初は子犬を中心に預かっていましたが、夫の闘病がはじまってからは、家庭犬にキャリアチェンジが決まった里親募集中の子や、元聴導犬の引退犬など、成犬を預かるようになりました。

わが家は狭いため、ほとんどの場合シーズーがやってくるのですが、どの子も性格が違い、それぞれにその子だけのかわいさがあります。べったり甘えん坊の子がかわいいのはもちろんのこと、ツンデレの子に振り回されるのも楽しいものです。

わんぱくな子犬とボール遊びや紐での引っ張りっこをするふれあいもいいものですが、おっとり静かな老犬は手がかからずそれはそれで最高なのです。

日本聴導犬協会からお預かりした候補犬いずみくん(2歳)と、わが家の旧型AIBO。ロボットと社会化訓練できるのは、わが家ならではかもしれません(筆者撮影)

預かりボランティアならではの楽しさややりがい

本音を言ってしまえば、やはり相性というものはあるので、特別にお気に入りの子というのはいますが、気に入らなかった子というのはいません。どの子も愛しく、また一緒に暮らせたらうれしいです(なかには実際に2回預かった子もいます)。

ペットとして家庭に迎え入れ、同じ子と長く暮らすのと比べると、やはり絆ではかなうべくもありませんが、たくさんの犬と暮らしたからこそ、その子の個性に気づけるということもあり、預かりボランティアならではの楽しさややりがいもあります。

よく「犬とお別れするのが悲しくないの?」という質問を受けますが、だいたいの場合が預かっていた犬と交代で新しい犬が来るので、バタバタしていて悲しんでいる暇はありません。

しかも、月に1回ソーシャライザーや聴導犬ユーザーが集まるイベントが開催され、キャリアチェンジした犬も里親さんと一緒に顔を出したりするので、永遠の別れとかではなく、はやければ翌月にはまた会うため、感慨深さなどはなく、けっこうドライにバイバイします。

日本聴導犬協会からお預かりした候補犬たけるくん(1歳)は、スリッパ運び名人。今はキャリアチェンジして家庭犬になりました(筆者撮影)
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