ただし、預かりボランティアを休んだ月は「家が静かで仕事がはかどるぅ!」「早起きして散歩しなくていいの超ラクチン!」「夫婦でゆっくりお出かけできるの最高!」と最初は夫婦の会話に感嘆符が飛び交うほどに、犬のいない生活を満喫するものの、10日もするとすっかり寂しくなって「来月はどの子が来るんだろう」「聴導犬協会からの連絡まだかな……」と、首を長くして再び犬がやってくるのを待つのです。
ペットとの暮らしを諦めない、年齢とライフスタイルに合った方法を探す
高齢者とペットというのは、最近社会問題にもなっていますし、私がいつも観ている、東京のローカルテレビ局の保護犬・保護猫情報コーナーは、飼い主が高齢(死去、入院、施設への入居など)のためという理由で家を無くす犬や猫が圧倒的に多いのが現状です。
「保護犬・保護猫は60歳以上には譲渡しません」という保護団体も多く、SNSでは「高齢者はペットを飼うな」という意見も多くみられます。たしかに、ペットの立場に立つと、そのとおりです。
でも、一方で、
「年齢を重ねて時間ができた今こそ、ペットと暮らしたいのに、年齢を理由に諦めなくてはならないのも、残念すぎるのではないか」
……いざ自分が中高年の仲間入りするようになって、私はそう感じるようになりました、年齢を重ねたからこそ、命の大切さに向き合える自信もありました(中高年世代の皆様はどう思いますか?)。
今から子猫や子犬を飼うには遅すぎると判断したわが家は、ライフステージや暮らしのサイズを考慮して、老猫の里親と、聴導犬のソーシャライザーという、ペットとの関わり方を選びました。
頭ごなしに否定するのではなく、さまざまなことを考慮したうえで、ペットの命に責任を持つこと、自分たちがもし飼えなくなったときのペットのその後まで考えることで、みんなが幸せになる答えが見つかるかもしれない……。それも、「小さく暮らす」ことをモットーにしているわが家がたどり着いた、結論の1つなのでした。
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