コーヒーチェーンのスターバックスでは、もともとマイカップ持参が可能だったため、引き続きそれを推奨している。持ち帰り商品については容器代を徴収し、その金額は社会活動福祉団体などに寄付する。
またそのほかのファストフードチェーンは、ホームページ上では確認ができなかったが、バーガーキングに行ってみたところ、マクドナルドと同様に持ち帰りドリンク容器に1ユーロのデポジット容器が採用されていた。
しかし、使い捨て容器代は10セント(約16円)と、マクドナルドの25セントよりも安く、ポテトのソース容器に容器代の加算はされていなかった。この辺りも企業によって扱いが異なるようだ。
野外フェスの使い捨て容器も対象に
オランダでは2024年1月から、施設内飲食での使い捨てプラスチック製品の利用禁止も始まる。
もちろん、レストランでは従来から洗って繰り返し使う食器が普通だが、これまで使い捨て容器も使用していた社員食堂や遊園地の売店、野外フェスティバル会場なども対象となる。7月からは、ペットボトルのふたは本体から外れない形状にすることが義務付けられ、ペットボトル回収時に同時にふたも回収してリサイクルできるようになる。
思えば、数年前まで多く売られていたプラスチック製の使い捨て皿やカトラリーは見かけなくなり、ビニール袋も紙袋に変わった。着実に脱プラスチックの社会が実現しつつある。
日本とヨーロッパでは衛生管理の方法や考え方、また気候も異なる。オランダは九州とほぼ同じ面積であり、国土面積の違いも国全体で取り組む際の違いとなるだろう。
日本における飲食物に関する使い捨てプラスチックの削減が、ヨーロッパと同じ方向性や速度で進むべきかは、必ずしもそうとは言えないし、一概に比較できない点もある。
しかし日本は海に囲まれた国だからこそ、使い捨てプラスチックによる海洋汚染とも無縁ではなく、むしろ深い関りがある。日本における食品と使い捨てプラスチック容器の今後は、どのように進んでいくのだろうか。ヨーロッパとの違いも含めて、注目していきたい。
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