前述したように、地面を強く蹴りすぎたり、接地時間が長くなりすぎたりすると、体に負担のかかる走り方になりやすい。つまり、故障のリスクも高くなる。
ともに40歳を迎えて現役を続ける中村と栗山は、正しく走れているから長くプレーできているとも言えるわけだ。
スポーツ選手は「走る」という行為から、多くを学ぶことができる。だからこそ秋本氏は、走るトレーニングを通じてさまざまなことを吸収してほしいと願っている。

飛躍のカギは、正しく「走る」こと
「体の使い方や、速く走るために力を一瞬でどう使えばいいのかなどは、バッティングやピッチング、ボールを蹴る動作にも生きてくることです。選手たちが走り方を学習し、自分の行っているスポーツの本職がすごくよくなったと思ってもらいたいですね。
自分ができないことをできるように変えていくうえで、『走る』ってすごくわかりやすいことです。
例えば、ライオンズの隅田知一郎投手は坂道ダッシュで『僕が前屈するのはクセですよね』と言っていたけど、『そうです。クセがあるということは、クセがつくまでそのフォームでやり続けたからじゃないですか。そう考えると、新しいやり方でやり続ければ、いくらでも良い方向に直せますよね』という話をしました。僕は本当にそう思っているので」
走るトレーニングを通じ、西武の選手たちは何を学んでいくのか。
秋本氏が伝える真髄をモノにできれば、選手として大きく羽ばたいていける可能性がある。
*1回目の記事:「西武ライオンズ『若手の伸び悩み』解消する新挑戦」
*2回目の記事:「西武ライオンズ『獅考トレーニング』驚きの全貌」
*3回目の記事:「西武ライオンズ『若手の"やる気"に頼らない研修』の裏側」
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