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COP28の焦点「グローバル・ストックテイク」とは パリ協定の目指すべき姿への軌道修正の機会

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  • 津久井 あきび 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)フェロー
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こうした成果はあらかじめ交渉することが決められていたトピックではなく、英国とエジプトが議長国の権限で合意までこぎ着けたものだ。これに対してCOP28でGSTの成果を出さなければならないことはすでに決まっており、UAEにかかるプレッシャーは重い。

しかしUAEが示すCOP28の計画からは、交渉の合意点を見いだすための具体的な打開策や解決策は見えてこない。

UAEはCOP期間中に健康や農業などをテーマとした日替わりイベントを開催する予定で、交渉ではなく、こうした自国のイニシアティブに力を注いでいるように見える。このようなイニシアティブ重視の姿勢は、COPの交渉で成果が出なかった場合の批判を回避する手段とも捉えられかねない。

議長国のUAEには、今一度交渉に注力し、難航するであろう論点を整理し、具体的な解決策を提案することが期待される。

目標達成に向け、政治的意思を示せるか

COP28の開催まであと10日ほどとなり、合意形成に向け活用できる時間は限られている。

GSTはパリ協定で合意した目指すべき姿に向かうための「軌道修正の機会」と言われることがある。第2回GSTは2028年に実施されるため、今回のこの機会を逃すと気候変動対策の強化を5年先送りすることになる。

対策強化に資する成果を出せるか、議長国UAEのリーダーシップと各国の本気度が試されている。

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