「ジャケットが安っぽく見える人」の意外な理由 2万円以下でも安モノに見えないジャケット選び

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次に袖ボタンの数を確認してみてください。4つボタンでボタンが少しずつ重なっているものはビジネススーツでよく見かけるもの。一方カジュアルの場合、あえてボタンの数を3つや1つにしているデザインも見かけます。

一般的なスーツジャケットに多い「重ねの4つボタン」とカジュアルジャケットに多い「パッチポケット」。写真のジャケットはパッチポケットだが、ドレス寄りの印象(写真:筆者撮影)

また2万円程度のジャケットのなかでも、秋冬なのに裏地が省かれているタイプも見かけるはず。カジュアル寄りのジャケットでよく見かけるデザインです。低価格帯であってもドレス感が高いものは、総裏と呼ばれるタイプを選べば間違いないでしょう。

以上3つのチェックポイントとAMFステッチの有無を確認することで、試着せずとも、そのジャケットの方向が「カジュアルもしくはビジネス寄り」という絞り込みが可能になります。

「安見え」しないコーディネート配色

ここまで紹介してきたチェックポイントを駆使することで、安っぽく見えないコーディネートに近づけるはず。ジャケットのドレス感を見極めることで、ワイシャツなのか、クルーネックTやニットなのか、コーディネートしていくということ。

さいごにお伝えしたいポイントは、低価格のジャケットを好印象にする配色。ビジネスシーンの定番ジャケパン配色といえば、紺ジャケットにグレースラックスが主流です。このとき濃いグレーの色合いを選ぶことで、全身の印象が引き締まります。

つまり全身の印象が引き締まっていれば、安っぽい印象にはならないもの。秘訣は「コーディネートの質を高める」こと。そのために型紙やドレス感の知識はなくとも、目視できるデザインの違いを理解することで、買い物がだいぶラクになるのです。

森井 良行 ビジネスマンのためのスタイリスト

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もりい よしゆき / Yoshiyuki Morii

その違和感を、言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。

公式サイト「エレカジ」(https://www.elegant-casual.com/cases)では、80件を超えるコーディネート事例を公開。

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