驚愕!ヤバすぎる「焼き鳥のつくね」の裏側 知られざる「ボーンミート」の正体
河岸:あのね、肉には本来、「水を抱え込む力」があるんだ。たとえばソーセージなんかは塩分を2%加えると水を15%ほど抱え込んで、それがふっくらジューシーな味わいをもたらす。
N君:へー、そうなんですか。
河岸:つくねも同じこと。塩を加えることで肉の中の「塩溶性タンパク」が溶け出して、これが水と脂肪を包み込むの。
N君:おおっ、さすが帯広畜産大学卒業。プロっぽいです!
河岸:プロなんだってば(苦笑)。ところが、「ボーンミート」はもうクズ肉同然だから、水を抱え込む力がない。そのまま加工したんじゃボソボソして話にならないから、さっき言ったみたいに「植タン」や「添加物」をいろいろ混ぜ込まないといけないわけ。
N君:つまり、「肉本来の力を失った肉」というわけですか。だから、「混ぜもの」と「添加物」でなんとかそれらしいものに仕立て上げる、と。
河岸:そのとおり。だからこのつくねは、「鶏ミンチで作ったつくね」とはもうまったく別物と言っていい。それを同じ「つくね」と呼ぶから、おかしなことになる。だって、素材となる「肉の質」が全然、違うんだから。
つくねの味を決める「肉の質」5ランク
河岸:つまり、「つくね」のおいしさには5ランクあるの。作り方や鮮度が同じとすると、素材となる「肉の質」が勝負になる。「肉の質」は、おいしい順番で上から「①地鶏」「②ブロイラー」「③親鳥」。
N君:ブロイラー? 親鳥?
河岸:ブロイラーというのは肉用として育てた鶏のこと。たいてい50日程度育ててから食肉処理をする。
N君:つまり、いちばん一般的に食べる鶏肉ってことですか?
河岸:そのとおり。一方、親鳥というのは、食用ではなく、本来は卵を産ませるための鶏。450日から750日間育てて採卵するんだけど、その後、卵を産まなくなってしまうから、今度は食用にするんだ。
N君:それっておいしいんですか……?
河岸:長く育てた分、肉の味はしっかりするんだけど、いかんせん硬いんだ。なかなかかみ切れないぐらい硬い。だから、こういうつくねやハンバーグに加工されることが多い。
N君:なるほど。4番目、5番目が「ボーンミート」ってことですか?
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