初心者に教えたい「新NISA」でやったらダメなこと せっかく分散投資をしても意味がなくなる

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より高い分散投資効果を目指してバランス型投資信託を購入するのであれば、ここまでしっかり配慮する必要があります。

国別の組入比率などは、投資信託のレポート、運用報告書などに詳細に記載されていますから、複数のバランス型投資信託のレポートなどを比較して、国別組入比率の違いを見比べてみてもいいでしょう。

とにかく、日本の組入比率が滅茶苦茶に高いような投資信託は、日本という国から受けるバイアスが強すぎるため、投資対象の候補からは外したほうが無難です。

取り崩すタイミングも分散させよう

最後にもう1つだけ、分散で注意しなければならない点を挙げておきましょう。それは、投資対象や購入タイミングの分散ではなく、取り崩す際の分散についてです。

たとえば一定期間運用を続けた結果、合計で2000万円の資金ができたとしましょう。そして、毎月の生活費が5万円不足するので、この2000万円から毎月5万円ずつ取り崩していくとします。

この時、2000万円分の投資信託をいったん解約して現預金にし、そこから毎月5万円ずつ取り崩していくべきなのか、それとも2000万円の運用は継続したまま、毎月5万円ずつ解約して生活費に充てていくべきなのかという、2つの選択肢があります。

これからの時代は、公的年金の受給額が減らされたり、医療費負担が増やされたり、あるいは海外からのインフレ要因で生活レベルが低下したりするリスクが想定されます。これらのリスクを念頭に置くと、やはり運用は継続しておいたほうが、大事な資産を守れる可能性が高いと考えます。

したがって、前出の2つの選択肢のどちらを選択すべきかと問われれば、やはり後者、つまり運用しながら取り崩していくことになります。

ただ、取り崩していく際には、ちょっとしたテクニックが必要です。といっても、そんなに難しい話ではありません。購入する時のように、毎月定額を解約するのか、それとも、毎月同じ口数を解約するのか、という話です。皆さんだったら、どちらを選びますか?

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