贅沢は敵ではない!おカネを豊かに使うべし

嫁ぎ先が大金持ちで「玉の輿」に馴染めない

「優雅なランチ」に少々うんざりしておられるということですが、それもお二人の甲斐性なのですよ。良いことではありませんか。まゆ様は次のふたつの例を、どう感じられますか。

ひとり目は富山夫人(仮名)。零細企業を起こし、半世紀以上コツコツと勤勉に仕事に励みました。親の背中をみて育った3人の子どもたちも皆勤勉で、仲良しでした。富山夫人は貸倉庫や賃貸マンションを所有していたので、老後は悠々自適に生活を楽しめばよかったのですが、動けばおカネになるのに本業を辞めるなどということは、80才を過ぎた彼女にとっても、怠け者の選択です。

1万円の洋服など、彼女にとってはおカネの値打ちの知らない者が買う贅沢品です。彼女は人を、贅沢か見栄張りかなどを基準に、見定めます。楽しむために装うかTPOに合わせて着るなどは、彼女の概念の外です。そんな彼女の前では、息子のお嫁さんたちも、洋服一枚買うのも遠慮しなければなりませんでした。確かに彼女は勤勉ですが、おカネに困った人を助けるでもなく、自分が生活を豊かにして楽しむでもありません。生涯現役の肉体労働者兼社長として働き、世を去りました。仲の良かった3人兄弟は3人3様に相続争いをし、仲たがいしました。

二人目は金木(仮名)おばさん。拝金主義者でひとり息子・健一(仮名)を信用していません。贅沢を覚えさせると健一のためにならないという理由を使って、息子もケチケチ精神で育てました。同居している、貧しい家で育った健一の嫁にも、「私のおカネを充てにして、息子と結婚したのでしょう」と嫌みを浴びせます。

殺伐した家庭に

金木おばさんの口癖は、「私がおカネを握っている間は、息子夫婦は私についてくる」で、嫁をこき使いました。家も生活も本当に質素で、ケチケチ育てた反動か健一は親に反抗的になり、ときどきギャンブルで借金を作りました。

その尻拭いは、もちろん金木おばさんがします。健一は「どうせ、いつかは僕ひとりのものになるおカネを、少し前に使っただけだ」と居直り、その都度おばさんは「そんなことはさせない、これ以上は私が使い切るか、天国に持っていく」と、真剣に応酬していました。

おばさんが天国に持っていけなかった財産を健一は相続後、幾つかの起業資金にしては失敗しました。その間も皆から「社長、社長」と呼ばれては有頂天になり、糸が切れた凧のように遊びました。お義母さんの莫大な財産を相続すれば、一挙に楽になるのを支えに、耐えがたきを耐えて頑張ってきた健一の妻と、その子どもたちには莫大な借金を残し、彼は現在行方不明中です。

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