沖縄「地価バブル期超え」エリア続出の潜在力 2023年の基準地価上昇率は全国トップに
那覇からフェリーで50分の座間味も人気
沖縄の地価上昇のもう一つの大きな要因がリゾート人気だ。那覇市の泊港からフェリーで50分の離島にもその影響が及んでいる。5つの有人島と大小さまざまな無人島からなる慶良間諸島の代表格である座間味島。ケラマブルーとして名高い古座間味ビーチ、夕日のスポットとして知られる阿真ビーチがあり、海水浴やダイビングなどマリンリゾートでコロナ前の2019年は年間約10万人の観光客を集めていた(うち外国人客は約1万6000人)。
人口は昭和前期の最盛期には2000人を超えていたが、その後1980年には700人台まで減少した。その後やや盛り返し、バブル期は853人。今年は895人とバブル期をやや上回る水準だ。この間、地価は3300円から1万3000円に3.9倍に跳ね上がっている。
村では現在、座間味村過疎地域持続的発展計画(令和3年度~7年度)に取り組み、移住・定住の促進、交通施設、生活環境の整備、子育て環境の確保などに力を入れている。観光面では欧米系の旅行雑誌やウェブサイトなどでビーチの魅力が取り上げられ、認知度は年々高まっている。
島を訪れる外国人の半数以上が欧米系だという。インバウンド人気がさらに高まり、受け入れ態勢が整備されていけば、リゾート地としての人気化で地価がさらに上がる可能性がある。
本島を代表するリゾート地・恩納村も上昇度が高い。住宅地はバブル期から2.17倍の3万0800円、全用途は同1.6倍の4万6700円になっている。約300軒の宿泊施設がある恩納村には、国内外の高級リゾートホテルが立ち並ぶ。村内の総客室数は5807で沖縄県内で那覇市、石垣市に次いで多い(2020年調査)。2022年には新たなリゾートホテル・施設が数軒開業し、相変わらずの人気ぶりだ。
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