東大合格者が極めた「自分に合う勉強法」の探し方 自分にとってベストな勉強法をどう見つける?

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結論として、「人のマネをすればいい」という話なのですが、そんなふうに言うと「やってみて合わなかったら時間の無駄になる」とか「最初から自分に合ったものでやりたい」と二の足を踏む人もいるかもしれません。

ですが、世の中に広まっている勉強法ならとりあえず試してみる価値はあるでしょう。どんなものでも、本質的に共通した部分はあるからです。

例えば、英語を身につけようとするとき、「海外に行くのがベスト派」と「海外経験なんていらない派」で意見がよくわかれますよね。みなさんはどちらのタイプでしょうか?

実はこれって、一見すると真逆のようで、本質的にはどちらも同じです。

「海外に行け」というのは「英語を使わざるをえない環境で、浴びるように生きた英語に触れないと身につかない」という意味ですよね。一方で、日本にいても良質な英語のインプット・アウトプットがたくさんできる機会があれば、必ずしも海外に行く必要はないわけです。海外に行ったところで、日本人コミュニティに閉じこもって英語を使わずにいたら意味がないですからね。

世の中にある勉強法の根っこは同じ

こんなふうに、世の中にある勉強法は根っこは同じで、枝葉の部分が違うだけということが多いです。英語に限らず、世間の評判を得た勉強法には何でも、基礎の重視、勉強の習慣づけ、反復の質と量、集中力の維持といった本質的な要素が含まれています。

そのため、やってみれば何かしら得るものがあるでしょう。そこから合うものと合わないものを選り分けて、また違うものを試してみればいいのです。

私も世間で評判の勉強法を自分で試してみて、「これは合う、合わない」というものがたくさんありました。その積み重ねで、この連載の第77回でご紹介したような自分なりの勉強法が出来上がり、30歳からでも1日3時間の勉強で東大に行くことができたのです(過去記事:東大卒が断言「効率よく勉強する人」共通の勉強法 参照)。

一から自分でベストな方法を考えようとしても時間がかかるだけです。また、評判の勉強法を1つ2つ試したくらいでは、自分に最適なレベルまで洗練させるのは難しいかもしれません。

そのため、あまり気負いすぎず、ダメもとで試してみるくらいの気持ちでもいいでしょう。たくさんマネしていくうちに「合う、合わない」の感覚が研ぎ澄まされてきて、オリジナルのベストな勉強法が出来上がるはずです。勉強のやり方で悩んでいる方は、ぜひどんどんトライしてみてください!

青戸 一之 東大卒講師・ドラゴン桜noteマガジン編集長

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あおと かずゆき

1983年生まれ、鳥取県出身。地元の進学校の高校を卒業後、フリーター生活を経て25歳で塾講師に転身。26歳から塾の教室長としてマネジメント業を行う傍ら、学習指導にも並行して携わる。29歳の時に入塾してきた東大志望の子を不合格にしてしまったことで、自身の学力不足と、大学受験の経験が欠如していることによる影響を痛感し、30歳で東大受験決意。塾講師の仕事をしながら1日3時間の勉強により33歳で合格。在学中も学習指導の仕事に携わり、現在は卒業してキャリア15年目のプロ家庭教師・塾講師を行う傍ら、ドラゴン桜noteマガジンの編集長を務める。

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