マンションで静かに進む「ステルス値上げ」の現実 人手不足の建築業界に迫る「2024年問題」とは?

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建築・不動産業界でも「ステルス値上げ」が相次いでいるという(写真:SRT101/PIXTA)

原材料の高騰やエネルギー価格上昇、またそれに伴う物流コスト増加が影響し、多くの物の値段が上がっている。ウクライナ侵攻や円安の進行なども響き、食材や日用品に及ぶ幅広い品目で「値上げラッシュ」が続いてきた。

一方、帝国データバンクの調査によれば、10月の食品の値上げ予定品目は4634品目で、3カ月連続で前年の同じ月を下回る結果となった。しかしながら物価水準そのものが上がっており、原油・ガソリン価格が物流費や包装資材に及ぼす影響や円安水準の長期化などを考えると、今後も引き続き、厳しい状況に置かれる点には変わりない。

また、一見すると商品価格そのものは据え置かれているものの、内容量やサイズを少なくする「ステルス値上げ」も相次いでいる。「見えない値上げ」「隠れ値上げ」と揶揄されることもあるステルス値上げは、企業にとっての苦肉の策とも言えるだろう。

人手不足の建築業界に迫る2024年問題とは

建築・不動産業界もまた、「ステルス値上げ」に等しい状況に置かれている。

例えば新築の分譲マンションでは、販売価格こそ据え置かれているものの、従来の同価格帯と比較して部屋の面積が狭かったり、内装のグレードが数段落ちていたりするケースも見受けられるようになった。加えてマンションの購入後に必要となる、改修やメンテナンスの費用負担も値上げ傾向にある。

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