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病院の薬が買える「零売薬局」規制への大疑問 利害関係者たちの思惑、利用者目線なしで規制

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利用者目線なし、実態把握なしで規制が決まった。

「オオギ薬局」店舗外観
神田をはじめ都内で7店舗を展開する「オオギ薬局」(写真:筆者撮影)

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「薬がない」。こんな言葉が医療現場で当たり前のように聞かれるようになって久しい。『週刊東洋経済』の10月10日発売号(10月14日号)は「薬クライシス」を特集。供給不安の深層を製薬メーカーと薬局の両方から浮き彫りにします。
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処方箋なしで病院の薬が買える──。こんなキャッチコピーを掲げる薬局を目にしたことはないだろうか。医療関係者の間でもあまり知られていなかった「零売(れいばい)」(分割販売)という販売方法をフル活用し、処方箋なしに一部の医療用医薬品を提供する、いわゆる「零売薬局」である。

怪しげな存在に映るかもしれないが、実は零売は、古くは明治時代から100年以上、少なくとも旧薬事法が施行された1961年から薬局に認められている仕組みだ。

医薬品医療機器等法で処方箋が必須な「処方箋薬」は、全体の約3分の2にとどまる。残りの約3分の1に当たる約7000品目は「それ以外」(非処方箋薬)だ。

比較的リスクの低い品目が多い

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