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薬の処方が目的のオンライン自由診療への懸念 便利になった一方、国のルール違反の処方も

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国のルールに違反した薬の処方もあるが、規制はできない。

スマホのアプリでオンライン診療の医療機関を選べ、患者の利便性は向上した(写真:PIXTA)

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「薬がない」。こんな言葉が医療現場で当たり前のように聞かれるようになって久しい。『週刊東洋経済』の10月10日発売号(10月14日号)は「薬クライシス」を特集。供給不安の深層を製薬メーカーと薬局の両方から浮き彫りにします。

アプリで患者の利便性が向上

「このアプリを使って、ほぼ病院に行かなくても済むようになった」。東京都港区在住の女性(37)は昨年8月下旬、新型コロナウイルスに感染。熱は下がったものの倦怠感や皮膚炎に悩まされ、外出が難しい状況だった。

そこで使い始めたのが、患者がアプリ上で医療機関の予約をし、処方された薬が届けられるサービスだ。女性はスマホのアプリでオンライン診療を受け、1時間後には近くの薬局から薬が届いた。

「忙しくて病院に行けないときにはアプリを使っている。薬をもらうだけならオンラインで十分」と女性。

今、患者とオンライン診療を行う医療機関とをつなぐこうしたプラットフォームサービスが増えている。背景にあるのが、新型コロナウイルス感染症流行を契機に進んだオンライン診療の規制緩和だ。

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