今回の「ジャニーズ会見」どうにもモヤモヤした訳 東山社長の受け答えなど改善した点もあったものの…
そのほかでも、「ファンクラブで公募する」という新会社名決定のプロセスやスケジュールなどもはっきりしていません。そもそも「それをファンが望んでいたわけではない」「批判を逃れるようにファン任せにする」こと、そのほかでも「資本や組織の体制がよくわからない」「まだ稼げないジャニーズJr.たちをエージェント契約の会社でどのように雇用していくのか」なども含め、悪い流れを変えるための戦略としてはまだ十分ではない様子がうかがえます。
もしあなたが「2度目の会見で『もっとスッキリするだろう』と思っていたのに、モヤモヤが残っているのはなぜなのか」と感じているとしたら、これらの理由があるからでしょう。
「ハラスメント型」を使う記者たち
2度目の会見は、「9月7日の1度目よりは良かったものの、悪い流れを変えるには至らなかった」という印象が残る微妙なものになりました。
しかし、その微妙さをまったく別の次元からやわらげるようにアシストしていたのが、記者たちの言動。1度目の会見でも目に余る言動が多々見られましたが、2度目は記者同士が会見会場でやり合うほどの醜いレベルまで、さらに下がってしまったのです。
質疑応答の時間帯は、序盤から感情にまかせてまくしたてたり、「1社1問」というルール無視で話し続けて司会者に「全部で1つです」と逆ギレしたり、マイクを通さず大声を発し続けて進行を滞らせたり、「茶番だ」とヤジを発したり。なかには、「井ノ原さんは副社長としてジャニーさんの性加害を容認しているようにも映ります」と根拠のない持論をぶつける人や、記者なのにファン代表として思いを語る人もいて、記者以前に社会人としてのマナーに欠ける姿は見ている人々に不快感を与えました。
ネット上には「『端的に』と言われているのに話が長い」「記者の質問能力が低すぎる」などと記者のレベルを問う声のほか、「ルールをガン無視で暴走」「記者とかライターとか大したことない」などの不満が飛び交ったほか、司会者を応援する声が続出。いまだに「強い口調で相手を怒らせよう」というハラスメント型の手法を用いる記者に驚かされた人も多かったようです。
このようなハラスメント型の手法は昭和時代からあるものであり、「自分も“会見の出演者”の1人であり、悪者のようにも見えてしまう」という意識が欠けているのでしょう。会見場にいた知人記者3人に話を聞いたところ、「記者とは言えないレベルの人がけっこういた」「ひとくくりにされたくない」などと言っていました。
ネット上に「記者の負け」というニュアンスの声があったように、記者側が悪者に見えた以上、その取材手法を疑われても仕方がないのかもしれません。ただ、その一方で「1社1問という形式では話を掘り下げられない」のも事実。たとえば、「質問をサラッとひと言で返されて終了してしまい、数人後に似た質問が1から繰り返される」という残念なケースが少なくありません。だからこそ東山社長は今後、短いスパンで小・中規模の会見を開くなど、継続的に自らの言葉で発信していくべきでしょう。
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