まるで戦後?「質素すぎる給食」議論起きた諸事情 1食あたり「240円」だと仕方ない気も…?
ネットメディア編集者として10年のキャリアから、筆者は当サイト(東洋経済オンライン)にて、これまでいくつもの「SNS上で盛り上がりやすい話題」を紹介してきた。ある時は新幹線の座席トラブル、ある時は飲食店での迷惑客(バカッター)、またある時は公共交通機関でのマナー問題……といった具合にだ。
今回、取り上げるのは「学校給食」にまつわる議論だ。
ここ数日でも、トレーにのせられた給食の写真が話題になっている。食パン1枚に、スライスチーズ、溶き卵とニンジン、タマネギが浮かぶスープと、ジャガイモとベーコンをあえたジャーマンポテトのようなもの、そしてパック牛乳。「これが令和の給食か」「戦後…?」「少なすぎる」などと、批判的なトーンで広がったのだ。
政治批判の側面が強い本件だが、今回はあくまでネットメディア研究者の視点から、「なぜ給食ネタが話題になりがちなのか」を解説していきたい。
給食ネタが話題になりやすい理由
今回、筆者が考える「給食ネタが話題になりやすい理由」は下記の4つだ。
(2)自治体ごとに事情が異なる
(3)ビフォーアフターものの画像は拡散されやすい
(4)給食費無償化が話題
順番に解説していきたい。
まずは「世代・地域を超える」ことから考えてみよう。昭和最後の年に生まれた私が「どんな給食を食べていたか」と聞かれると、実はあまり思い出せない。強いて言えば、小学校入学前後に大腸菌O-157問題が起きたため、生野菜が出なかったくらいだろうか。
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