有料会員限定

小柴元JSR名誉会長「国は材料再編を企ててない」 "戦略物資"半導体を巡る日本の立ち回り方とは

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
拡大
縮小

米中対立構造の中で、経済安全保障上の「戦略物資」と化した半導体。日本はどう立ち回るべきか。業界に長く身を置き、経済安保にも詳しい小柴満信氏に聞いた。

経済同友会経済安全保障委員会委員長、元JSR名誉会長 小柴満信氏
小柴満信(こしば・みつのぶ)/経済同友会経済安全保障委員会委員長、元JSR名誉会長。1955年生まれ。千葉大学工学部卒業、同大学院修了。1981年に日本合成ゴム(現JSR)に入社。1990年米シリコンバレーにあるグループ会社JSR Micro, Inc. に赴任、半導体材料事業の米国市場での地位確立に尽力。2009年代表取締役社長に就任。今年6月に名誉会長を退任。ラピダス社外取締役(撮影:尾形文繁)

特集「半導体 止まらぬ熱狂」の他の記事を読む

昨年来悪化していた半導体市況は早くも底打ちした。今、世界規模で起きているのが、官民入り乱れた半導体工場の投資合戦だ。『週刊東洋経済』の10月2日発売号(10月7日号)の特集は「半導体 止まらぬ熱狂」。熱狂する半導体業界を取材した。日本でも、この局面を最大のチャンスと捉え、矢継ぎ早に戦略が打ち出されている。戦略物資と化した半導体の今に迫った。
『週刊東洋経済 2023年10/7特大号(半導体 止まらぬ熱狂)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──経済安全保障上、半導体が重要だと認識された経緯とは。

発端は2015年。中国が産業政策である「中国製造2025」を発表し、10の重点分野の1つに半導体を入れた。これが、米国を非常に刺激した。

その後、米大統領科学技術諮問委員会(PCAST)は半導体における中国の脅威についてホワイトペーパーを提出した。だが当時の世界はまだグローバリズムのさなかにあったから「中国に追いつかれないよう、先を走ればいい」という結論。半導体の重要性が強く意識されるようになったのは、コロナ禍に入ってからだ。

ラピダスで終わらず、エコシステムの形成を

次ページポイントはAI。2ナノは必要になる
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
半導体 止まらぬ熱狂
半導体不足は終わったの?ムーアの法則って?
材料、装置で日本企業が「独壇場」の工程も
8社への出資交渉は自ら、EUV立ち上げも最速で
"戦略物資"半導体を巡る日本の立ち回り方とは
アドバンテスト社長が語る半導体市況の展望
レーザーテックの岡林理社長が語る成長戦略
萩生田光一政調会長が語る半導体戦略と経産省
勝ち筋を検証、時間的な猶予はあと10年もない
株価はIntelの約7倍、半導体業界のトップに
勝ち馬・米MSは3カ月で1.5兆円の設備投資
量産開始は27年頭、遅れは集客に響きかねない
すでに第3工場の交渉も、どんな需要を見込める?
CMOSセンサーの製造技術を活用し、24年に量産
突っ走る欧米勢、猛追する中国勢に挟まれ・・・
日本の虎の子「半導体材料」業界に広がる波紋
成熟した技術だが、次世代パワー半導体に強み
GPUよりAIに特化の半導体、SiC、GaNの「次」まで
ドキュメント「経産官僚たちの半導体戦争」
米マイクロンは後工程の工場建設を計画中
甘い条件で呼び寄せて、「お払い箱」に!?
紛争6年、中国の打てる手は少なくなっている
最高益でも割安、四季報が強気、高配当・・・
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
東洋経済オンライン有料会員のご案内