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経産省の半導体戦略、打ち上げて終わりにするな 萩生田光一政調会長が語る半導体戦略と経産省

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前経済産業相 萩生田光一氏
萩生田光一(はぎうだ・こういち)/前経済産業相。1963年生まれ。明治大学卒業後、八王子市議会議員、東京都議会議員を経て、2003年衆議院議員選挙に初当選。19年文部科学相、21年経済産業相。現在は自民党政務調査会長。(撮影:尾形文繁)

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昨年来悪化していた半導体市況は早くも底打ちした。今世界規模で起きているのが、官民入り乱れた半導体工場の投資合戦だ。『週刊東洋経済』の10月2日発売号(10月7日号)の特集は「半導体 止まらぬ熱狂」。熱狂する半導体業界を取材した。日本でも、この局面を最大のチャンスと捉え、矢継ぎ早に戦略が打ち出されている。戦略物資と化した半導体の今に迫った。
『週刊東洋経済 2023年10/7特大号(半導体 止まらぬ熱狂)[雑誌]』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

永田町の用語で、大臣のまま担当省庁だけかわる人事を「横滑り」という。私が、文部科学相を2年勤めて、2021年10月に経済産業相になったとき「経産大臣に横滑りです」とニュースで流れた。

私は「滑る」という響きが嫌で、就任時に「経産相に『横滑り』で来たんじゃなくて、『横っ飛び』で来たんだ」と言った。そして、「文科省でやってきた研究人材育成と、経産省がやっている技術の社会実装をつなぐのが私の仕事だ」と宣言した。

経産相の就任時は、TSMCの工場誘致はほぼ決まっていた。それは日本の半導体産業の遅れを取り戻すための施策だが、「海外企業を誘致して終わり」ではなく、誘致をベースに日本の産業としてもっと発展させていかなければならない。それには人材の確保・育成といった人的投資にも注力しないといけないと、就任当初から考えていた。

そこで私は半導体人材の育成に経産省と文科省が協力して取り組むよう指示をし、九州地域で産学官が連携して人材育成に取り組むようなコンソーシアムの立ち上げを行った。今年7月には熊本県の教育機関を訪問して、取り組み状況を確認してきたが、大学、高専での半導体人材育成の取り組みが想像以上のスピードで進んでいると実感した。

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