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アップル新端末で脚光、ソニー超微細OLEDの秘密 CMOSセンサーの製造技術を活用し、24年に量産

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アップルが発表したAR端末、「Apple Vision Pro」。その登場で脚光を浴びているのが、ソニーの「マイクロOLED」と呼ばれる超微細ディスプレーだ。

米アップル新型端末とソニーの最新マイクロOLED
2024年に発売予定の米アップル新型端末(左)とソニーの最新マイクロOLED(右)(写真:JIM WILSON/The New York Times)

特集「半導体 止まらぬ熱狂」の他の記事を読む

昨年来悪化していた半導体市況は早くも底打ちした。今、世界規模で起きているのが、官民入り乱れた半導体工場の投資合戦だ。『週刊東洋経済』の10月2日発売号(10月7日号)の特集は「半導体 止まらぬ熱狂」。熱狂する半導体業界を取材した。日本でも、この局面を最大のチャンスと捉え、矢継ぎ早に戦略が打ち出されている。戦略物資と化した半導体の今に迫った。
『週刊東洋経済』2023年10月2日発売号は、「半導体 止まらぬ熱狂」と特集。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ソニーグループが長年培ってきた画像センサーの製造技術が、意外な分野で花開いた。

VR(仮想現実)やAR(拡張現実)向けの超高精細ディスプレー、マイクロOLED(有機EL)だ。

VRやAR向けのゴーグルには、映像を表示するためのディスプレーが組み込まれている。ゴーグルを着けると、レンズを挟んで、目から3〜4センチメートルの位置に画面がくる。目から至近距離にあり、レンズで拡大されるため、実際の画面の大きさは数センチでも巨大な画面が目の前に広がっているように見える。

ゴーグル用のディスプレーには大きく分けて2種類ある。現在の主流は、ガラス基板の液晶だ。テレビなどに使われている液晶技術が進化したことで、従来よりも狭い範囲にたくさんの画素を詰め込めるようになった。

米アップルがマイクロOLEDを搭載

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