以上のほかにも、ChatGPTを積極的に活用しようという企業は多い。
パナソニックホールディングスは、ChatGPTの技術を活用し、社員の質問に答える独自のAIアシスタントを開発し、国内のすべてのグループ会社で活用できるようにした。
サイバーエージェントは日本語に特化した独自の大規模言語モデルを開発。NTTも独自の生成AIを開発した。 NECは、ChatGPTを社内業務、研究開発、ビジネスで積極的に利用する方針を発表した。
三菱電機は、間接部門の国内グループ全従業員に生成AIを導入し、文書作成やプログラムコードの生成などで業務効率と生産性向上を図る。
ライオンは、ChatGPTを利用した自社開発のAIチャットシステムを国内従業員約5000人に向けて公開し、さまざまなシーンで業務効率化を図る。
利点は認識しているが、利用は禁止している現状
このように積極的に取り組んでいる企業がある反面で、大多数の企業は消極的、ないしは否定的だ。
BlackBerry Japanが9月7日に発表した、企業・組織におけるChatGPTへの向き合い方についてのグローバル調査結果は衝撃的だ。
それによると、日本の組織は72%が、職場でのChatGPTやその他の生成AIアプリケーションの禁止を実施、あるいは禁止を検討している。回答者のうち58%は、そのような禁止措置は長期的または恒久的なものであり、顧客や第三者のデータ侵害、知的財産へのリスク、誤った情報の拡散が禁止措置の判断を後押ししている、と回答している。
一方で、大多数の企業は、職場での生成AIアプリケーションの利点についても認識しており、イノベーションを高め(54%)、創造力を強化し(48%)、効率性が高くなる(48%)と回答している。77%が娯楽用アプリの禁止によって複雑なITポリシーが作成され、IT部門に追加の負荷がかかっていると回答している。
BlackBerryは、「仕事の場での生成AIアプリケーションの禁止は、潜在的なビジネス上の利益の多くを打ち消してしまうことにもなりかねない」と呼びかけている。
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