日本は生成AI本格導入すれば「失業率25%」になる 影響がアメリカより高くなる可能性がある理由

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生成AIを導入した場合、日本の失業率は増えるのでしょうか?(写真:Elnur/PIXTA)
生成AIはホワイトカラーの仕事の半分近くを自動化する。それがただちに失業を増やすことにはならないとされるのだが、その条件は 労働市場が柔軟に働くことだ。 日本は果たしてこの大変化に対応できるのか? 昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第103回。

労働者の3分の2が生成AIによる自動化に直面

ChatGPTなどの生成AIによって、人間の仕事をどの程度、自動化できるのか? そして、人々の職はどうなるのか?

アメリカの投資銀行大手のゴールドマン・サックスが、2023年3月26日に公表したリサーチレポートで、この問題についての分析を行っている。それによると、アメリカでは現存の職業の約3分の2が、AIによる自動化に直面する。影響を受ける職業では、業務の25〜50%がAIに代替される可能性がある。

アメリカ経済全体では、25%の仕事がAIに代替される。

生成AIが仕事に与える影響については、さまざまな議論がなされているが、定量的な評価を行っている分析はあまりない。その意味で、この推計結果は重要だ。そこで、やや長い表になるが、アメリカの場合の推計結果を下表に示す。

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