肝臓専門医が警鐘「疲れたら甘い物」摂る人の盲点 「脳に騙されない」スイーツの楽しみ方とは?

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そのために今日からできる工夫を紹介しておきます。

◉3日に一度の「休甘日」を作る

毎日甘いものを食べているのなら、頻度を見直しましょう。具体的には、3日に一度「休甘日」を作るところから始めるとよいでしょう。

◉飲料でとる甘いものは避ける

甘いものを飲料でとると吸収スピードが早く、血糖値が上がりやすいだけでなく、肝臓へのダメージも大きくなります。スムージーや乳酸菌飲料など、体によさそうなものを避けることでも余計な糖分の摂取を減らせます。ちなみに疲れたからといって飲む「エナジードリンク」は、大量のカフェインと糖が含まれます。カフェインに糖が加わると、糖だけよりも高血糖になるという報告があります(※)。

※Jane Shearer, et al. Nutrients. 2020;12(12): 3850.

ストレス自体を手放すことを意識して

◉週に一度、贅沢なスイーツを楽しむ

普段、コンビニなどで手頃な価格のスイーツを買うのなら、その分で1週間に一度のちょっと贅沢なスイーツにするのもいいですね。

◉買い置きしない

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目の前に甘いものがあれば欲しくなるのは当然です。安売りをしているから、ちょっとずつ食べればよいなどの言い訳を作らず、お菓子やアイスクリームなどのストックはしないようにしましょう。

◉甘いものを食べたら記録に残す

甘いものを食べたらスマホで撮影するなど、記録に残すのもおすすめです。甘いものとの距離を知るよい手段になります

◉できたらほめる

「休甘日」を守れたとか、コンビニのスイーツコーナーに立ち寄らなかったとか、できたことがあれば些細なことでも自分をほめてください。そして、甘いものを減らすことで少しずつ、味覚が変化することもあります。そういうよい変化が表れたら、大いに喜んでください。

もし、甘いものに頼っていると気づいたときは、食べてしまう自分を責めるのではなく、“自分をいたわる時間が必要”だと思うようにしてください。多くの場合、根本的な原因に過剰な緊張感やストレスがあります。食べすぎる行為を責めずに、ストレス自体を手放す手段をゆっくりでいいので、探っていってください。

尾形 哲 肝臓外科医

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おがた・さとし / Satoshi Ogata

長野県佐久市立国保浅間総合病院外科部長、同院「スマート外来」担当医。医学博士。1995年神戸大学医学部医学科卒業、 2003年医学部大学院博士課程修了。パリ、ソウルの病院で多くの肝移植手術を経験したのち、2009年から日本赤十字社医療センター肝胆膵・移植外科で生体肝移植チーフを務める。さらに東京女子医科大学消化器病センター勤務を経て、2016年より長野県に移住。一般社団法人日本NASH研究所代表理事。2017年スタートの「スマート外来」は肥満解消と脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来。『肝臓から脂肪を落とす食事術』(KADOKAWA)は現在9刷。また、オーディブル版も発売中。

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