トラブル目立つがお得?旅行サイトvs.直接予約 同料金の場合はどっちを利用?旅のプロの使い分け術

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これに加えて、各オンライン予約会社にはポイント制度があり、利用額に応じて貯めたポイントは次回以降の旅費に充当できる。また、各サイトには上級会員制度も設けていて、実績に応じてさまざまな特典がある。

例えばブッキングドットコムは、2年間に15回の滞在を完了すると最上級会員となり、その後は利用頻度などにかかわらず上級会員のステータスが無期限に維持され、予約の際に優遇されるしくみとなっている。

オンライン旅行会社独自の部屋情報も

筆者が国際線の航空券を購入する場合は、オンライン旅行会社ではそれほど割引が得られないので、航空会社での直接予約が多い。一方、ホテルの場合は、先述したような割引制度を考慮して、オンライン旅行会社で予約するケースが多い。

しかし、国際的なチェーン系ホテルの上級会員制度のベネフィットは直接予約の場合のみ適用されることが多く、その場合は直接予約にしている。

また、オンライン予約会社のほうが、ホテルの公式サイトよりも、部屋の広さや条件などについての情報が詳しいケースもあるので、最終的な予約の有無にかかわらず、情報収集のためにオンライン予約サイトを活用することもある。

ネット上では、オンライン旅行会社でのトラブル回避のためには、航空会社やホテルに直接予約するのが一番だという声も散見されるが、それが最終的な結論といえるのだろうか。

一般論からいえば、トラブルが生じた場合、直接予約であれば自分自身でホテルや航空会社とやりとりできる点で有利といえる。旅行するうえで、何よりも安心感を重視する人にとっては直接予約に軍配が上がるだろう。

ただし海外のホテルや航空会社の場合、日本語のサポートがないことが多く、直接予約がつねに最適解とも言い切れない。また、割引やポイントを加味した支払い金額での比較という点からみれば、外資系のオンライン予約サイトという選択肢が依然として有効といえそうだ。

いずれにせよ、外資系オンライン旅行会社をめぐるトラブルが続いているのは望ましいことではない。

急速に業績をのばしてきた一方で、顧客に対してのサポートやトラブルへの対処がおろそかになっている部分は否定できないだろう。グローバル企業として、一定の水準を維持することが、求められているのではないだろうか。

橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト

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はしが・ひでき / Hideki Hashiga

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。訪問国は130カ国。共著に『エアライン戦争』(宝島社)など。『週刊東洋経済』で「サラリーマン弾丸紀行」を連載した。Yahoo!ニュース エキスパート。記事の内容についてのお問い合わせ・取材の依頼などについてはこちらまで。

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