トラブル目立つがお得?旅行サイトvs.直接予約 同料金の場合はどっちを利用?旅のプロの使い分け術
顧客に直接関わりがあるわけではないが、ブッキングドットコムから宿泊施設への入金が滞っていることも報じられた(「旅行予約サイト最大手でまさかの『入金遅延』騒動」)。原因は決済システムの更新によるトラブルであったことが判明したが、ビジネスの根幹である入金のトラブルが報じられることでB to Cでの不信感に結びつくのは当然といえる。
この記事内で「アムステルダム本部の従業員や現地の銀行員は日本語に不慣れであるため、表記・確認ミスなどのヒューマンエラーが発生し」とあるが、これはあらかじめ認識できる基本的な事実であり、十分な対応策をとっていなかったといえる。
ブッキングドットコムについては千葉県一宮町の宿泊施設を予約した男性がサイトに書かれていた現地に行ったところ、空き家だったというトラブルが、9月12日にFNNプライムオンラインで報じられた。
宿泊費3万3000円は当然全額返金されたが、現地まで行って泊まれなかった時間のロスや交通費、精神的なダメージについての補償はなかったことになる。ブッキングドットコムに掲載されていた宿泊施設の写真は、実際に存在する別の貸別荘の盗用だったことも明らかとなった。
オンライン旅行会社の種類
オンライン旅行会社は日系と外資系に二分される。日系としては、楽天トラベルやじゃらん、一休.comなど、日本国内の旅行業登録を受けた企業があげられる。
外資系のオンライン旅行会社は数多いが、資本力があり、全世界に展開しているグローバル企業であり、日本人旅行者が利用する機会が特に多いのがエクスペディアやブッキングドットコム、アゴダ、トリップドットコムの4社である。
エクスペディアはもともと1996年にマイクロソフト社の旅行予約システム部門として設立された。アメリカのシアトルに本拠地を置いているが、日本語サイト(Expedia.co.jp)も含めて、アメリカのワシントン州で登録されている旅行販売業者となる。
ブッキングドットコムは1996年にオランダの大学生が始めた個人企業に端を発しており、日本語サイトも2005年に開設された。アゴダは、1998年に設立されたPlanetHoliday.comが前身となっている。2010年に本拠地がタイからシンガポールに移ったが、アジアで特に強い勢力をもっている。同年には日本支社も設立された。
なお、ブッキングドットコム、アゴダともにコネチカット州・ノーウォークに本社を置くブッキング・ホールディングスの傘下となっている。
トリップドットコムの本社は上海にある。同社は、1999年に中国人のエンジニアによって設立されたCtripが前身となる。2016年に旅行メタサーチのスカイスキャナーを買収し、2017年にトリップドットコムと名前を変更した。日本語サイトはCtripだった2012年に開設されている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら