「2024年問題」に挑む建設テック5社のすごい新技 大手ゼネコンと次々に協業し業界の課題を克服

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リバスタはほかにも、スーパーゼネコンの大成建設とのCO2(二酸化炭素)排出量計測管理サービスを開発中。準大手ゼネコンの安藤ハザマ、戸田建設、西松建設の3社とも、建設現場の進捗・歩掛(ぶがかり:必要な作業の手間を数値化したもの)管理サービスを共同開発している。

リバスタはこういった大手ゼネコンとの連携をテコにして業容を拡大。売上高は2018年度19.7億円、2020年度32.2億円、2022年度45.3億円と、2桁成長を継続している。利益ベースでも、創業2年目から増益路線を継続中である。

「若い人の建設業への流入が増えることも期待」

リバスタの高橋巧代表(写真左)は鹿島でのエンジニアリングの経験を持つ。写真右は同社の東修平執行役員(記者撮影)

リバスタは芝浦工業大学とも、建設技能者向け「ポイント付与システム」を開発中だ。元請け会社が推進する活動に対して、インセンティブとなるポイントが技能者に付与される。技能者はたまったポイントをアプリ経由で電子マネーとして使うことができる。

この評価システムはさらには、国土交通省が推進するCCUS(建設キャリアアップシステム:建設業に関わる技能者の就業履歴などを登録・蓄積する仕組み)と連携して、技能者キャリア形成促進の一環としての展開も視野に入れる。

「このサービスが実現すれば、技能者の待遇改善につながる。ひいては若い人の建設業への流入が増えることも期待できる」(高橋代表)。リバスタはポイント付与システムを2024年内にリリースする算段だ。

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