寝酒をする人は特に日本人に多いといわれています(※)。理由を特定することはできませんが、日本人は不安を感じやすい「不安遺伝子」を持つ割合が多いことが明らかになっていて、それも影響して眠れず、お酒への依存を高めてしまうのかもしれません。
※Constantin R Soldatos,et al. Sleep Med. 2005;6(1):5-13.
上図は、ポジティブさに関わる「セロトニントランスポーター遺伝子」の、日本人とアメリカ人の遺伝子タイプの割合を示したものです。セロトニントランスポーター遺伝子のうち、日本人はセロトニンが働きにくい“不安遺伝子を持つ割合が高い”ことが示されています。
よい/悪いの判断は別として、日本人は些細と思われることでも不安を感じやすく、それがきっかけで不眠に陥ったり、お酒に頼ったりする可能性があるわけです。しかし、寝酒が習慣になるとアルコールへの耐性がついて、飲酒量が増える原因にもなります。
“眠れないからこそ、お酒を控える”のが大切です。睡眠前はお酒ではなく、リラックス効果があり、ノンカフェインのハーブティなどがおすすめです。また、ストレスで疲れた脳には「アクティブ・レスト」といって、ゆるく体を動かすことで脳を休める方法も有効です。ぜひ、お試しください。
二日酔い予防のウコンが肝臓に負担をかける
ところで、二日酔い対策として、肝臓ケアを目的にウコンのドリンクやサプリメントを飲んで備える人はいませんか? 実は、その飲み会前のルーティンは、肝臓にかかる負担を大きくしている可能性があります。
上図は、2005年に日本肝臓学会が、民間薬や健康食品など、健康保険で承認されていないものによる薬物性肝障害の調査を実施したものです。その結果、原因で最も多かったのが「ウコン」で、全体の4分の1程度も占めると示されています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら