「寝酒」では深く眠れず、脂肪も増える
眠れないからとお酒に頼る人もいるようですが、「寝酒」の習慣はとても危険です。
アルコールには鎮静効果があり、寝る前に飲酒をすることで就床から入眠までの時間が短くなります。この作用で眠れるように感じることがありますが、睡眠後半ではむしろ眠りが浅くなることが知られています。アルコールの利尿作用も相まって、途中で目覚めることが増えてしまうのです。
ちなみに睡眠中は、起きているときよりもアルコールの分解が遅くなり、太りやすいことにも注意です。
肝臓では中性脂肪よりもアルコールの分解を優先するため、体内にアルコールが残っていると中性脂肪がエネルギーに変換できないのです。そのため、酔いが覚めにくいだけでなく、脂肪が蓄積されやすくなるわけです。
上図は、飲酒後に起きているグループと、飲酒1時間後から4時間眠ったグループに分け、血中アルコール濃度を調べた研究結果です。飲酒後に眠ったグループは、起きていたグループの約2倍のアルコールが体内に残っていたと報告されています。
眠れない理由はさまざまでしょうが、眠れない人とお酒に頼る人には共通する部分があります。真面目でがんばり屋な人ほど、疲れているのに眠れず、お酒に頼りがちになります。いい人や優等生タイプの人もストレスをためやすく、自律神経のバランスを乱して眠りが妨げられます。誰かに頼ることもできずに、お酒の心地よいほろ酔い感にハマってしまうのです。
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