「ロボットがストライク判定」米野球の驚異的技術 球場への投資を惜しまないMLBの姿勢

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MLB公式球(写真:日刊スポーツ)

ロボット審判(機械による自動判定)のストライクゾーンが変更になった。今季から3Aで使用されているストライクゾーンの上限が8月29日(日本時間同30日)から変更になったとAP通信が報じた。

今季はこれまで2次元で捉え、ボールがホームプレートの前後の中心(前からも後ろからも8・5インチの地点=長方形部分の後ろ側)で、打者の平均身長の51%を上限としていた。これは56%から小さく変更されたものだった。下限は身長の27%地点だった。

画像トラッキングシステムを活用

変更後は画像トラッキングシステムの「ホークアイ」を利用し、平均ではなく、各打者のスタンスや身長を考慮したものになった。具体的には、後ろ足の膝が下限で、上限が左右の尻から5・5インチ(約14センチ)上になる。MLB機構は、ベルトよりボール1つ分、これまで上になると予想している。今年から狭くなった分が、0・5インチ(1・27センチ)ほど復元される見込みだ。

ストライクゾーンの自動判定は来季以降、いつかメジャーにも導入されるだろう。現在のストライクゾーンは、上限が「肩の上部とズボンの上部の中間点」で下限が「ひざ頭の上部」となっている。ある意味で曖昧だが「打てる球」を「ストライク(打て)」とコールして、ワンバウンドはボールにするなど、球審がうまく調整している。

ロボット審判はこれまで、身長の27%~51%と数字で決めていたが、これも膝頭や尻を画像で読み込むことによって、変わってくる。3Aでデータを集め、選手の意見を取り入れて修正することによって、人間の感覚に近いものとなる。

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