軽EV「サクラ/eKクロス EV」1年で受注5万台の意味 手頃な車体価格と維持費で電気自動車を身近に
次にEVであることにより、走行性能が格段に向上する。
EVと聞いて誰もが想像するのは、静粛性の向上だ。またエンジンによる振動もない。
軽自動車用ガソリンエンジンは、直列3気筒である場合が多く、そのエンジン音は必ずしも快適ではない。奇数の気筒数による振動もそれなりにある。それらがEVであれば解消される。
モーター駆動は、電気が流れた瞬間に最大の力を発生できる特性があるので、アクセルペダルを軽く踏み込めば十分な発進と加速が得られる。そこからさらにアクセルペダルを踏みこんでいけば、静かに滑らかに、かつ鋭く加速させることができ、高速道路への合流の不安が軽くなる。非力なエンジンを高回転までまわすような騒音を伴う鬱陶しさがEVにはない。
モーターはまた、エンジンの1/100の速さで応答するため、運転者のアクセル操作に素早くこたえ、ゆっくり徐行するときも、急加速させたいときも、自在に速度を調節できる。このことは、たとえば見通しの悪い路地から、表通りの様子を伺いつつ前進するといった場面で、より安全で安心感のある運転をもたらしてくれる。
さらに、駆動用のバッテリーを床下に搭載することにより、乗り心地は落ち着いた様子となり、低重心にもなるので、ハンドル操作をした際に揺れが少なく、安心して運転することができる。
多くのEV体験者が、軽EVは、軽自動車に乗っている気がしないとも語る。車体寸法は、軽自動車規格にそった制約があるが、乗車感覚はより上級車種に乗っているような快さを覚えさせるのである。
アクセルのワンペダル操作による恩恵
ほかにも利点がある。それがアクセルのワンペダル操作だ。
いわゆるアクセルのワンペダル的な操作を選べば、停車する直前までペダル踏み替えなしに走らせることができる。このワンペダル操作については、賛否両論があるのも事実だ。だが、使いこなせば、これほど運転が楽で、より安全な操作方法はない。ことに、高齢者にとっての安心は高い。
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