会社で「生き残る」ために必要なスキル磨きのコツ リスキリングを成功させる7つのポイント

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一定の期間内に特定の資格取得が必要な場合を除き、覚えたことを忘れてしまってもがっかりする必要はありません。業務を通じて何度も繰り返していくことで、記憶が定着していくからです。

例えば、ある専門用語を忘れてしまった際に、「『忘れたこと』を覚えている」というのは記憶レベルが上昇している証拠なので、「あー、この前出てきたけど忘れた」という状態は良いことだと考えてください。

「最後までやり通す」とこだわらない

⑤ いつでも軌道修正しよう

知らない分野にチャレンジすると、やってみたら面白くない、自分の想定と違った、自分に向いていないといったことが明らかになる場合も多いはずです。「一度決めたから最後までやり通す」とこだわらずに、いつでも柔軟に軌道修正をしましょう。

自分の将来の方向性を決めるリスキリングを行うのですから、自分が楽しくなく、興味が湧かないことをやり続けるのは結果的に成果に結びつかない確率も高くなります。

⑥すぐに成果が出なくても焦らない

リスキリングは短距離走ではなくマラソンのような長距離走であるため、途中でさまざまな障害があったり、ストレスがかかることもあります。また、その際に焦ってしまうかもしれません。

しかし、仮にネガティブな状態になってもしなやかに回復する力、レジリエンスがあれば問題ありません。すぐに成果が出なくて焦ったり、落ち込んだりしてもすぐに回復して継続できることが大切です。リスキリング継続の鍵はレジリエンスにあります。

⑦ 発展途上の自分に自信を持つ

『新しいスキルで自分の未来を創る リスキリング 【実践編】』(日本能率協会マネジメントセンター )書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

⑥で述べたように、リスキリングはすぐに成果が出るわけではありません。そのため、ある種の思い込みと言いますか、新しいことに挑戦している自分を肯定する、ほめるといったように、取り組んでいるプロセスそのものを信じることが必要になってきます。

現在発展途上にある自分に自信を持つことができると、これまでに述べた6つのマインドセットを維持しながら、リスキリングに取り組むことができるのではないかと思います。

僕自身、40歳からリスキリングに取り組み始め転職活動で評価されなかった当時を振り返って、完全に「発展途上の自分に自信を持つ」ことができていたかというと、答えはNOです。

ですが、これまでにまったく経験のない新しいことに挑戦し、自分で納得のいく成果を出すことが何度かできていたので、「発展途上の自分」の状態に身を置くことができていたのだと思います。

「リスキリングに取り組んでいる自分に自信を持つ」ことが、リスキリングによって自分の就きたい仕事に就くためのエンジン、原動力になるのです。

後藤 宗明 一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事  SkyHive Technologies 日本代表

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ごとう むねあき / Muneaki Goto

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士銀行(現みずほ銀行)を経て米国で起業。帰国後、米国のフィンテック企業の日本法人代表などを務めたのち、2021年、日本初のリスキリングに特化した非営利団体、ジャパン・リスキリング・イニシアチブを設立。2022年、AIを利用してスキル可視化を行うリスキリングプラットフォームSkyHive Technologiesの日本代表に就任。「日本をリスキリング」するため、石川県加賀市「デジタルカレッジKAGA」理事、広島県「リスキリング推進検討協議会/分科会」委員、経済産業省「スキル標準化調査委員会」委員、リクルートワークス研究所 客員研究員を歴任。日本全国にリスキリングの成果をもたらすべく、政府、自治体向けの政策提言および企業向けのリスキリング導入支援を行う。

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