「成功」するためには、多くの試みに「イエス」と言わなければならない。
自分がいちばん得意なものは何か、いちばん情熱を傾けられるものは何か、それを知るためには、壁に向かってたくさんボールをぶつけてみないといけない。
でも君の人生が外へ向けて球を投げることから、自身に向かってくる球から身を守る方向にシフトしたなら、最初の決めごととして、情け容赦なく「ノー」と言わなければならなくなる。
槍を投げる代わりに。楯を構えるんだ。
あまりに多くのことにイエスと言った結果…
2007~2009年、それから2012~2013年にかけて、僕はあまりにも多く、「クール」な物事にイエスを言ってきた。
南アメリカでの会議に出席したいか?
有名雑誌に、じっくり時間をかけて、人物評論を書きたくないか?
友人5人が参加してるスタートアップに投資しないか?
「もちろん! クールじゃん」。
僕はそんな風に答えると、カレンダーに印をつけていった。
後になって、その代償として、気分は散漫となり、その数の多さにすっかり圧倒されることになってしまった。
僕のアジェンダは、いつの間にか、他の誰かのアジェンダリストになり変わってしまっていたんだ。
「クール」な物事に、あんまりイエスを言いすぎてしまうと、生き埋めにされたような気分になる。
せっかく一流プレイヤーとしての実力を持っていながら、二流プレイヤーに甘んじることになってしまう。
まずは、自分の強みを磨いて、プライオリティを明確に打ち出すこと。そして、強みを持ち続けるためには、他人のプライオリティから自分を守らなくちゃいけない。
プロとして、ある程度成功を収めるレベルにまで達してしまえば、チャンスを失ったからといって、その世界から消えてしまうことはない。
それよりも、「クール」な物事の達成に溺れることで、君という名前の船は沈んでしまう。
このところ、新しいスタートアップに対して、「もっちろん、イエス!」と答えることが目に見えて減っていった。
それがそこから抜け出すサインだと思ったし、とりわけ大好きな仕事(書くこととか)が、投資にかけるエネルギーの10分の1でできることに気づいたのであれば、なおさらだ。
自分を壊すための種まきをするのは、もう止めることにした。
僕のお気に入りの時間管理エッセイの1つが、Yコンビネーターでおなじみの、ポール・グレアムによる『Maker's Schedule, Manager's Schedule(メイカーのスケジュール、マネジャーのスケジュール)』だ。
みんなにもぜひ読んでみてほしい。
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