「世界の50選」に上り詰めた名古屋の見違える変貌 「魅力に乏しい都市」から京都と並んで選出へ

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これまでの名古屋は、名古屋駅前を中心にしたビジネス街としての顔が際立っていた。トヨタ自動車、豊田通商、デンソー、カゴメ、ブラザー工業など名古屋圏は製造業の中心地として圧倒的な存在感を放っている。ちなみに「令和3年経済センサス」によると令和2年の愛知県の製造品出荷額等は約44兆円で断トツ。44年連続で日本一のものづくり県なのである。

そんな名古屋、愛知県で現在進行中なのが「国際化」の推進である。それを牽引するのは、外国人の集客が期待できる施設の開業やさまざまなイベントの存在だ。

まずは2022年11月に開業(3エリア先行開業)したジブリパークだ。2023年11月には「もののけの里」が、2024年3月には「魔女の谷」が開園する予定。すでに首都圏や関西圏からの国内観光客が押し寄せているほか、アジア圏など多くのインバウンドにも人気のスポットとなっている。

アジア競技大会も開催へ

今後に目を転じると、2026年には第20回アジア競技大会(愛知・名古屋アジア競技大会)が開催される。パリ五輪で行われる32競技に加え、野球・ソフトボール、スカッシュ、Eスポーツなど全部で41競技の実施が決まった。選手や大会関係者だけで約1万5000人という超大型の国際イベントである。

さらにはリニア中央新幹線が開業予定となっている。工事の遅れで開業時期は大幅にずれ込む見通しだが、開業すれば東京から名古屋までの所要時間は現在の1時間40分から40分へと短縮される(地下深くのホームへの移動時間は除く)。

ジブリパーク、アジア大会、リニア新幹線といったビッグイベント、大規模事業はいずれも外国人観光客やビジネスマンを名古屋圏に呼び込む起爆剤になりうる。愛知県はジブリパークの誘致建設、周辺道路整備にあたり497億円の県税を投入した(整備事業費は340億円)。県はすべてのエリア(5エリア)開業時の年間来園者数を約180万人と推計。年間経済効果が480億円との試算結果を発表している。

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