徹底比較!「コンビニは割高」は今でもそうなのか 23区内スーパーとコンビニの商品価格で検証

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ついでに、マヨネーズ、ケチャップ、ソース等の調味料も調べてみたが、こちらも分量がバラバラで一律の比較は難しかった。コンビニのマヨネーズは250~310g入りで、スーパーだと400~450gが売れ筋サイズとなるため、300gくらいのサイズだと逆にコンビニより高くなってしまうからだ。

ケチャップも、スーパーは500g入りで、コンビニはセブンには500gがあったが、ほかでは見つからなかった(ただし、セブンのケチャップ価格はスーパーと肩を並べる)。ソースについても、コンビニは300ml入り、スーパーは500ml入りと比較が難しい結果になった。とはいえ、コンビニがバカ高いかといえばそうでもないので、参考までに価格だけをあげておく。

・コンビニ/マヨネーズ…198~250円
・コンビニ/ケチャップ…149~185円
・コンビニ/ソース(ウスター、中濃、とんかつ用)…180~255円

200円を切る価格なら高いとは言えないのでは。筆者の家では、これらの使用頻度が高くないので、大きなサイズを買うと余ってしまう。スーパーサイズでは多いと感じる家庭は、コンビニで買うほうがムダがないだろう。

コンビニ食品では節約にならない、とは言えない

冒頭に書いたように「コンビニは高い。だから食品を買うのは節約に反する」という声はまだ多いようだ。しかし、それは少し古い常識だと思う。日配品にしろ、調味料にしろ、PBはかなりリーズナブルな価格設定だ。前に冷凍食品について調べたこともあるが、コンビニPBの中にはスーパーより安いものも多かった。

その理由は品ぞろえの違いであり、メーカー品ばかりを扱っているスーパーだったり、買いたいのが少量サイズだったりすると、コンビニのほうが優位になるのだ。家族構成によって食品の購入量は異なるのだから、ものによってはコンビニサイズを買うことで食費を抑えることは可能だ。

いやいや、うちの近所のスーパーのほうが断然安いよ、という声は当然あるだろう。生鮮食品の扱いがないコンビニでは買い物の用が足りないのも現実だ。ただし、「思ったよりコンビニ食品は高くない」という事実は頭の片隅に入れておきたい。

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松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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