これが「お局様」を味方にする3つのコツだ 彼女たちは「やる気がない」ワケじゃない

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後輩に自分の仕事を託せれば、自分はもうひとつレベルが上の仕事にチャレンジすることができます。上司にも、例えば「この仕事は後輩ができるようになったので任せて、私はこの契約書締結の仕事にチャレンジしたいです」という具体的な提案ができるようになります。

任せた仕事に「女性ならでは」に合わせたフォローを

仕事を任せたらそのあとのフォローが必要なのは言うまでもありません。職場で男女差別はあってはならないことですが、男女の考え方の違いを意識するとうまくいくことが多いので、そのコツをお伝えします。

1)共感する言葉を投げかける

よく男性は問題解決をしたがり、女性は話を聴いてもらいたがる、といわれますが、これは職場でもおおいに活用すべきです。まずは、管理職として伝えた役割を果たしてくれた部下に対して、共感する気持ちを示すことで、そのあとの言葉の響き具合がまったく異なります。

悩みを相談されるときも同様です。女性は解決策を聞きたがっているのではなく、感情を共有してほしいと思っています。

2)話は最後まで必ず聴く

男性は着地点のない話を長々と聴くことが難しいとされています。しかし、初めて新人育成の仕事を任せ、その報告を聴く場合に、彼女たちは新人に対する心象から、少し長めに話を始めるかもしれません。そのときに話をさえぎってしまうのではなく、なるべくまずは聴いてください。聴いてもらえているという安心感を得たあとに、さまざまな提案や議論に発展します。

3)短くてもいいのでフィードバックを

これは、次に相手にどう話をしてほしいか、ということのフィードバックにもなります。感情のフォローをしたあとは、相手に、いつまでに何をどのように実行してほしいのか、それをいつ報告してほしいのか、ということを(相手にどうやってほしいかを示すために)フィードバックします。

女性ベテラン社員には、仕事のノウハウ、組織の人脈、人間関係など、見えない経営資源がたくさん眠っていることが多いものです。彼女たちの力を使わないことは、管理職としての責任を半分放棄しているといっても過言ではありません。

教えることの効用を最大限に活用して、ベテラン社員の力をいかんなく発揮してもらい、新入社員も早く育てることができ、部署自体も成長していく絶好のチャンスです。「任せる」ことで、ベテラン社員もまだまだ育つチャンスがあります。任せてフォローすること、これは管理職、みなさんがしなくてはならない仕事なのです。

小紫 恵美子 経営コンサルタント(中小企業診断士)

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こむらさき えみこ / Komurasaki Emiko

経営コンサルタント(中小企業診断士)。東京大学卒業後、1995年NTT入社。主に法人営業に従事し、在職中に中小企業診断士の資格を取得。結婚、退職後に出産・育児の10年の「ブランク」を経て、中小企業診断士事務所OfficeCOMを開業。女性経営者を中心とした中小企業のコンサルのほか、セミナー・研修講師、執筆活動などを行う。

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