しゃべり上手な人が密かに実践「ほんのひと工夫」 最速で信頼を得られる、簡単な事前準備と考え方
たとえば、ラジオの収録中も、「パーソナリティさんが全然おしゃべりする気分じゃなくて盛り上がらないかも?」とか、「メールから放送に乗せられないような変な話に派生してしまうかも?」とか、「突然パーソナリティの知り合いが乱入してきて準備してきた内容が全部お蔵入りになってしまうかも?」など、可能性が少ないことも含めて、頭の片隅でいろんなことを想像し、それに対して対処法を想定するようにしています。
突然パーソナリティの知り合いが乱入してきたらすぐに席をつくってラジオに参加できるようにしてあげるとか、パーソナリティに質問を用意してあげるとか、だから、想像の中ではいつ乱入していただいても大丈夫です。
働くすべての人にとっても、こうやって想像を働かせることによって、もし何かあったとき、とっさに対応できるようになるのではないでしょうか。
過去に、いつも入り時間よりも少し早く入るパーソナリティさんが入り時間になっても来なかったことがありました。なんか変だなと違和感を持ち、これは何か大きなことが起きているのではとマイナス思考を発揮させ、打ち合わせで読んでもらう予定のメールの量を減らす作業を始めました。その後連絡があり、結局、そのときのパーソナリティさんの入り時間は30分遅れ。大幅な遅れとなりましたが、打ち合わせ時間をタイトにしたことで、問題なく収録を終えることができました。
みなさんも、想像によって自分がパニックになったりしなければ、できるだけたくさん想像しておいていいと思います。
未来が好転するネガティブ・トレーニング
とはいっても、みなさんがすぐに「ネガティブに考える」を実践するのは難しいかもしれません。ここでは、僕がどんなふうにネガティブに考えているか、もう少し詳しく説明します。
先ほども書きましたが、考え方の基本は「嫌なことが起きるかもしれない」という、「かもしれない思考」です。
想像力をめぐらせて、そのときにこんなことが起こったら嫌だな、を脳内でシミュレーションしましょう。過去に経験済みのことなら想像しやすいですし、職場なら事前に過去に起きたアクシデントについて先輩に質問するのもいいかもしれません。いざ何かあったとき、想定内の出来事かどうかで、自分の動きは変わるはずですから。
僕が具体的にラジオの現場でやっていることだと、たとえば先にマネジャーさんやレコード会社の方などのスタッフさんが来た場合は、前後の仕事が大変な仕事かどうか聞いて、タレントさんの状況を想像しています。
レコーディング後なら喉が開いているので元気ですし、後ろにレコーディングを控えている方なら、ちょっと声のボリュームを抑え気味にすることもありますから。
また、その収録と同じ時間、もしくは前後の時間に、ほかのスタジオでゆかりのある人が収録していないかもチェックしています。先輩だったらごあいさつに行ったりしますし、「ちょっと出演してってよ」って話になれば、面白い展開になりそうですよね。
時間があれば、台本や紹介する予定のメールを何度も読み返して、文字の表記ミスのチェックをしたり、ふりがなを振ったり、さらに、メールからのトークの展開を想定し、調べておいたほうがいいことをスマホで検索して調べたりします。この検索からの情報は、実際放送の中で役に立たないこともたくさんありますが、知識になるので無駄ではないと思っています。
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