日本でのビジネスはほぼ通常に戻っている--在日米国商工会議所会頭インタビュー

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--海外の方の視点から見て、今回の経験を経て日本はどのように変化すると思いますか

今回の震災などをへて日本はさらに強くなると思っている。以前と同じ状態になるのではなく、『ベター』になると思っている。たとえば、今回の件によって日本のビジネス文化に変化がもたらされ、たとえばより起業しやすい環境や女性の社会進出の促進、より柔軟な移民政策などが期待できるようになるかもしれない。また、今回多くの人がネットや新聞、テレビなどで『日本語以外の情報』を求めたことに後押しされ、教育現場での英語教育の向上も見込めるかも知れない。

--海外でも今回の福島第一原発事故については連日大きく扱われていますが、中には日本メディアよりも現状をより過酷にとらえている報道もあります

中にはばかげた報道もある。海外メディアによる今回の件に関する報道は非常に不十分なうえ、事態をセンセーショナルに扱いすぎている節がある。中には事実を間違って伝えているような例もある。こうした状況に対して私はACCJの会頭として、4月9日付の「ジャパン・タイムズ」に意見記事を掲載させてもらった。

また、ACCJでは毎日のように、たとえばイベントや会員企業への説明、各社の米国本社への説明、米政府高官との情報交換などを通じて毎日のように「日本は大丈夫だ」といったメッセージを発信している。大事なのは、そのことを繰り返し明確に発信し続けることだ。こうした働きによって、たとえば米国務省が4月半ばに渡航自粛勧告を解除するなど前向きな変化も出てきている。
(聞き手:倉沢 美左=東洋経済オンライン)

マイケル・アルファント●米ニューヨーク市立大学卒業後、AT&Tやバンカーズ・トラスト、シティバンクなどで技術的な業務に携わった後、1992年に日本に本社を持つ、ITソリューション会社日本フュージョンシステムを設立。現在はフュージョンの会長兼CEOを務める傍ら、日米の主要大学などで講演活動も行う。2011年1月、ACCJの会頭に就任。

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