「部下が伸びない人」にありがちな残念な考え方 ビジネスで成功している人はどんな人なのか?

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失敗を多くさせる必要はありますが、失敗の経験がトラウマになってしまっては逆効果です。

そのためには「失敗したことを責める」「できないことを無茶振りする」などをしないよう注意する必要があります。

取り返しのつかない大事故(損失)になる案件では、失敗を経験させてはいけません。

リーダーやマネジャーが判断して、ふさわしい環境、条件、タイミングを見計らって少しずつ任せていきましょう。

若手が急成長する条件「新4P理論」

マネジメントをしていて一番喜びを覚えるのは、若手が急成長を遂げたときです。とくに、今までくすぶっていたメンバーが、一つの仕事をきっかけに自信を得て、2段も3段も上のフェイズにジャンプする瞬間を見届けると、感動を覚えます。

成長を遂げた人を分析してみると、一つの方程式というか条件があることに気がつき、私はそれを、「新4P理論」と名づけました。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

この中で「Pressure」についてお伝えします。

「ヤーキーズ・ドットソンの法則」をご存じでしょうか。

低すぎず高すぎない適度な緊張感(ストレス)が、最高のパフォーマンスを生み出すという、いくつかの実験結果から心理学者が導き出した説です。

過度のプレッシャー下では、高いパフォーマンスが引き出せません。

『任せるコツ』(すばる舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

その逆もしかりです。スタッフィングやチーミングでよく見かけるのが、“オーバークオリファイドアサイン”(過剰能力人選)です。

7のレベルの仕事をするのに、戦力10の人に依頼すれば、お願いする側としては安心です。ただ、その人にとってはチャレンジングな要素はなく、そこに成長は見込めません。

少し背伸びして手を伸ばせば届きそう、という挑戦をしてもらうことが重要です。

適度なプレッシャー、適度な期待、適度な挑戦。この「適度な」という絶妙な頃合いが難しいのは事実です。

適度な頃合いを得るコツは、基準を知っていることです。そのためには、メンバーを普段から深く知る必要があります。人となりを知ることで、この人はどれくらいがちょうどいい頃合いのプレッシャーなのかが見えてくるはずです。

メンバーを具体的に知る方法としては、「面談」が最適です。面談の際の有効な方法や注意点、任せられる人材の育成の仕方なども本書に記してありますので、ぜひご一読ください。

山本 渉 マーケティング会社・統括ディレクター

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やまもと わたる / Wataru Yamamoto

引きこもりを経験し、高校を中退後アメリカに留学。大学でマーケティングとエンターテインメントを学び卒業。帰国後、国内最大手のマーケティング会社に入社。プレイヤーとして結果を残し、30代でマネージャーに任命され数多くの失敗を経験する。チームメンバーの話をとにかく訊いて深く理解し、最後はメンバーを信じて完全に任せることでメンバーも組織全体も成長し活性化していく。現在はジェネラルマネージャー兼部長を束ねる統括ディレクターとして、小さなプロジェクトから100億円を超える大型案件まで、年間100近いプロジェクトをメンバーに依頼している。

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