大手損保が京成電鉄向けなどでもカルテルの疑い 独禁法違反が続発する共同保険の底知れぬ闇
大手損害保険4社による保険料カルテル問題が、底なしの様相を呈してきた。
東急グループをめぐる保険料カルテル事案が発覚したことを受けて、大手損保4社(東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)は現在、独占禁止法の違反行為にあたるような事案がないか、内部調査を進めている。
京成電鉄と千葉モノレール向けの共同保険に疑義
その中で、新たな疑義として浮上しているのが、大手私鉄・京成電鉄グループ向けと、千葉市の第三セクター、千葉都市モノレール向けの共同保険(複数の損保が共同で1つの保険契約を引き受ける保険)だ。
疑義の対象となっているのは、火災保険にあたる「企業財産包括保険」と、損害賠償費用を補償する「賠償責任保険」の2つである。前者の幹事会社は三井住友海上火災保険、後者の幹事会社は損害保険ジャパンが務めている。
それぞれの保険が契約更改時期を迎え、京成電鉄グループと千葉モノレールが2022年秋以降に見積もりを求める過程で、大手損保4社の一部において「(提示する)保険料水準を事前にすり合わせていた疑いがある」(大手損保幹部)という。
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