緊張は「失敗したくない」という意識散漫な状態 それでも会議やプレゼンで結果を出す方法

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講師として駆け出しの頃、私は大失敗をしました。はじめて講演のお仕事をいただき、50人の前で話をしたときのことです。私は練習を入念に重ね、本番を迎えました。しかし、実際50人の前に立った瞬間……私はいきなり目の前が真っ白になったのです。

なぜなら聞き手の中に、元上司にソックリな人がいたからです。私はかつて、その上司にさんざん怒られました。その記憶がフラッシュバックして、その人を見た瞬間パニックになったのです。もちろん本人ではないのに、です。

マイクを持つ手は震え、口はカラカラ。コップに入った水を飲みたくても、それをつかんだら手が震えていることがバレてしまうので飲めない状態です。もうどうやって講演を終えたかすら覚えていません。必死にした練習も水の泡となりました。

パニックになったときの思考整理術

そこから学んだことは、ただ一つ。「パニックも想定内に」ということです。地震はいつ来るかわかりません。でも「来たらこうする」は、決めておくことができます。それが避難訓練です。それと同じく、

・人前で話すときにパニックになりやすい人

・よく頭の中が真っ白になる人

・言いたいことが飛んでしまう人

は、パニックになったときの「避難ルート」を決めておきましょう。

例えば、会議で上司から突っ込まれてパニックになった経験がある人は、次回会議で発表するときは、こう決めておきます。

避難ルート① パニックになったら

「質問内容を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」と、まず何を聞かれているかを丁寧に確認する。

避難ルート② もし本当にわからなければ

「〇日までに調べて回答いたします」と、次回に持ち越すことを決めておく。

避難ルート③ 上司に理不尽なことを言われたら

「事実のみを返す」と決めておく。

(例)「〇日のミーティングで、〇〇という指示をいただきました」

(例)「〇〇ということが議事録にも残っています」

とやんわり事実を突きつけます。すると上司も、「そんなことは言っていない……」とは言いづらいものです。このように「もしこうなったら、こうする」を予め設計しておくのです。

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