ハーバードの研究で判明「幸福な人生の重大要素」 84年にわたり2000人以上を追跡調査した結果

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人間の動機づけは、それだけで1つの研究分野があるほど大きなテーマだ──人が決断を下す理由は何か。行動を変える人もいれば、どうしても変えられない人もいるのはなぜか。この研究分野は広告業界で人気が高い。消費者の購買意欲を刺激するのに利用できるからだ。だが、自分のやりたいこと──例えば、人間関係の改善に向けて一歩を踏み出す──に向かって自分で自分の背中を押すためにも使える。

人間関係の改善に向けて、心に留めておくと役立つ基本ルール

ここではすぐに実践できる方法と、心に留めておくと役立つ基本ルールを見ておこう。

まず、順調な関係に注目しよう。いちばん始めやすい関係だからだ。元気をくれる関係に目を向け、こうした関係の長所をさらに高め、確実にする方法を考えよう。相手に心からの感謝を伝え(態度で示すのも大事!)、その理由も伝えよう。すでに生きる力を与えてくれている関係なのだから、今までの2倍感謝しても損はない。順調な人間関係であっても、停滞を感じる部分やテコ入れの必要な部分があるものだ。良好な関係であっても、マンネリ化することはよくある。そういうときは、何か新しいことを試すべきだ。

次に、元気をもらえる関係と消耗する関係を分ける線上に位置する関係について考えてみよう。少し刺激を与えて、今以上に元気をもらえる関係にする方法はないだろうか。ちょっとした変化によって、積み重なっていた小さな心の負担が軽くなることもある。

消耗すると感じる関係については、もっとじっくり振り返る必要があるだろう。普段は連絡しない相手に連絡したり、メールやメッセージを送ったり、会う計画を立てたり、イベントに誘ったりするなど、思い切った行動をとる必要もあるかもしれない。最近口論したとか、嫌味を言ってしまったなど、2人の間のわだかまりに対処することになるかもしれない。

その場合、非常に大事なポイントがある。それは、実際に連絡を取り、カレンダーを引っ張り出し、夜の予定を空けて、会う計画を立てることだ! できれば定期的に会う計画にしよう!

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