空回る新人、心が折れる前に上司がすべきは 「即戦力化」しようとするのはナンセンスだ

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ただ、上司はその言葉に丸め込まれてはいけません。「なぜ、今の時期は全力で働くべきなのか」「なぜ、最初の3年が大事なのか」を、根性論ではなく、きちんと理由とともに説く必要があります。はじめは仕事を選ばず、一生懸命になって量をこなして、恥をかきながらもたくさんの学びを続けることが、本人たちの肥やしになるはずです。

そうそう、大事なことを忘れていました。いくら上司が気をつけていても、新人はイージーミスをします。そのミスを見つけることに生きがいを感じている方もいるでしょうし(笑)、ちまちまと注意していくこともまあ大事です。しかし、それが何カ月も、叱り一方だけで終わると、新人のやる気は驚くほどにしぼんでしまうものです。

「自分がされたように叱る」はナンセンス

上司「あぁ、たしかに若いときに誤字を怒られまくった記憶があります。あのときはへこんだなぁ。頑張ってるのに!って」

誰もが似たような経験をしているはずです。「自分が叱られたんだから、部下にも同じように叱る」というロジックでは、理不尽ですし、建設的ではありませんよね。叱られっぱなしだったけれど、どんな一言が自分を救ったか、今一度思い出してみてください。

いろいろと手を尽くして、それでも仕事が遅々として進まず、たとえば残業や休日出勤をしようとしている新人には「休日は体と頭を休めて、月曜日からまたしっかり働くための休みである」と理解させましょう。

「休むのも仕事のうち」ということを、社会人を何年もしている私たちは知っていますが、つい最近まで学生だった彼らは意外と理解できていません。もちろん逆に、休日に遊びまくっている、飲みまくっているために月曜から疲労困憊……という新人にも、注意が必要でしょう。

上司「でもやっぱり、イマドキの若い子は、優しく接しないとすぐやる気をなくしちゃうと思うんだけどな」

時には厳しく、時には寄り添いながら、仕事を教える。そんな新人を勇気づける上司の姿勢は、チームにもいい影響を及ぼすことでしょう。新人が入ってくる今の時期だからこそ、自分の上司としてのリーダーシップを再確認してみてください。それが部下にとっても、自分にとっても、そしてもちろん会社にとってもプラスになるのですから。

営業部女子課とは、主宰の太田彩子が2009年に立ち上げた、営業女子を応援するためのコミュニティです。女性営業職の活躍の場を広げることで、結果男女ともに輝きながら働ける社会創造を目指しています。詳しくはこちらをご覧ください。講演・セミナーのお問い合わせはこちら→kouen@yoshidamsaki.com
太田 彩子 「営業部女子課」主宰

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おおた あやこ / Ayako Ota

一般社団法人 営業部女子課の会 代表理事(「営業部女子課」主宰)。早稲田大学卒業後、リクルート・ホットペッパーの企画営業として社内表彰であるMVP制度にて表彰を複数回受ける。その後独立し、ダイバーシティプロジェクトや女性活躍支援に携わり、のべ5万人以上の女性営業を支援してきた。2009年より営業女子のための応援コミュニティ『営業部女子課』を全国で展開し、営業女子の活躍を目的とした勉強会やイベントを開催。NHK「グラン・ジュテ」や日本テレビ「news ZERO」、日経新聞などメディア出演多数。代表著書に『売れる女性の営業力』(日本実業出版社)、『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版)、『営業女子 働き方の基本がわかる教科書』(プレジデント社)などがある。内閣府特命担当大臣表彰「平成28年度女性のチャレンジ賞」受賞。日本政府主催「WAW!2016」アドバイザー。株式会社ベレフェクト代表取締役。アライドアーキテクツ株式会社社外取締役。太田彩子ブログはこちら。営業部女子課サイトはこちら

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