校則の"バイト・スマホ禁止"が時代錯誤な理由 無意味なルールが可能性の芽を摘んでいる
バイトでの経験は貴重だ。人間関係の学びもあるし、世の中のお金の流れや、どうしたら「信用」を得られるのかを実体験できる場でもある。
私自身も高校生のとき、東京・二子玉川の明治屋でバイトをして同級生4人でお金を貯め、バンドを結成するための楽器購入資金を稼いだ。なんだか世の中には斜に構えた人もいて、その先輩からサボり方の技を聞きながらの無駄話もなかなか面白かった。50年経った今でも憶えている。
貴重な「ナナメの関係」
とくに高校生には、先生や親のようなタテの関係の上役的な存在より、利害関係のない第三者との関係、すなわち「ナナメの関係」の人間関係があるといい。
お兄さんやお姉さん役、おじさんやおばさん役、お爺ちゃんやお婆ちゃん役のことである。先生や親からより、「ナナメの関係」からの教えの方が素直に聞き入れやすいからである。
あなたが、直属の上司から強く指導を受けると「このヤロウ!」と反射的に思うのに、同じことを別の部門の先輩に言われたら聞く耳が持てるのと同じ理屈だ。
だから、アルバイトで学びながら学校で学ぶことがなぜいけないのか、私にはわからない。
芦田愛菜さんとサンドウィッチマンがMCを務める人気テレビ番組「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」を観ればわかるだろう。海外の「ゴッド・タレント」という公開オーディション番組も同様だ。突き抜けた知識や技能のある子どもが大勢出てくる。
YouTubeでいくらでも学べて発表の機会も多い現代社会では、特定分野の知識で学校の先生を超える存在はごまんといるはずだ。だったら、そういう子どもたちを教える側に回したらいい。場合によっては、報酬を払ってもいいくらいだ。
さらに、プログラマーや起業家として立ち上がる小学生、中学生もいる。高校生になれば、起業して社長になることだって可能なのだ。
なぜ、そんな未来ある存在に「バイトしちゃダメ」と言えるのだろうか。可能性の芽を摘む行為ではないか。まったくウソくさい!
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