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過去最高益!トヨタが伝承する「仕事哲学」 人を責めずに、仕組みを責めよ

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  • 岡内 彩 OJTソリューションズ
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一方で、滑りづらい取っ手付きのコップに変える、あるいは、落ちたとしても割れないプラスチック製のコップに変えるという対策を取れば、問題の再発を防ぐことができます。

「人を責めずに仕組みを責める」ほうが合理的

この事例であれば、子どもを叱ることが「人を責める」の考えに沿った対応であり、子どもがコップ落とす・割れるコップを使っていたことが「仕組みを責める」の考えに沿った対応です。

問題が発生した場合、「人を責める」の考えに立つと、“気を付ける”“頑張る”という情緒的で個人やその場限りの対策になりがちです。これでは歯止めが弱く、問題が再発しがちです。

一方で、「仕組みを責める」の観点に立つと、仕組みにおける真因を潰しにいくので、より根本的な対策を取ることができます。これは、個人・場面・職場がかわっても応用できる考え方なので、他部署に横展開し(トヨタではこれを“横展〈ヨコテン)”といいます)組織全体を底上げすることができます。問題が発生した部署にとっては問題の再発防止ですが、他部署にとっては類似の問題の発生自体を未然に防止することができます。

巧遅(こうち)より拙速(せっそく)

「巧遅」とは、考え方としては素晴らしいが、実行までに時間がかかること。「拙速」とは、出来栄えは今ひとつだが、とにかく速いこと。

トヨタでは多くの場面で後者を好みます。なぜ、内容以上にスピードを重視するのか。それは、行動をしないと何も始まらないからです。

やってみて悪ければ、元に戻せばいいのです。また、いったん簡単な改善をやっておき、より根本的な改善はそのあとにすればいいのです。熟考していると、その間に状況はどんどん悪化し、あるいは、せっかく練り上げたプランも現状に沿わないものになっているかもしれません。

あるトレーナーは若い頃、上司から仕事を命じられた時、「できないと思います」と口にしてしまったことがありました。その度に上司から「やってみてから言え!」と叱られました。一方で、やってみて失敗した時には、失敗の真因や対策を一緒に考えてくれたと言います。そうする中で、次第に失敗への恐怖心がなくなり、自信をもってさまざまな改善提案をできるようになりました。

誰しも、失敗は怖いものです。しかし、何かよい案を思いついた時には、とにかく行動することです。行動することで、少しでも状況は前進するはずです。より根本的な対策は、そのあとに時間をかけて行えばいいのです。

 今回は、仕事において大切にされている考え方についてお伝えしてきました。次回は、いよいよ具体的な改善のコツについてお伝えします。

 

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