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観葉植物の「枝切り」ためらう人の大いなる誤解 伸びっぱなしは悪影響、ちゃんと切れば新芽は出る

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  • 川原 伸晃 園芸家、いけばな花材専門店四代目
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成長した枝を放置して伸ばし続けるといずれ下葉が落葉します。これは自然現象ですが、美観的にはおすすめできません。更に時間が経つと、伸びた枝の先端だけに葉が生えて内部は禿げ、ヒョロヒョロでスカスカな印象になります。

一方、適切な剪定を繰り返すと、剪定した枝先からは次々と新芽が展開し、下葉もほぼ落葉しません。葉はコンパクトで高密度に繁り、美しい樹形に育っていきます。

(イラスト:山田聖貴、澤ひかり)

どこを切る?

次に多い誤解がハサミを入れる位置です。

剪定の目的は枝の更新なので、成長点の切り替えが必須です。つまりハサミを入れるのは今ある新芽の枝です。この点についても「せっかく新芽が出ているのにかわいそう」という声がありますが、悪影響はなく、次世代にバトンが渡るだけです。

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枝の付け根を5mm程度残して剪定するとより新芽が出やすくなります。

基本的には季節を問わずに剪定しても問題ありません。僕は樹形の乱れが気になったらその都度行います。目安は年に1、2回、春と秋の終わり頃をおすすめします。春と秋の過ごしやすい気候は観葉植物にとっての成長期に当たります。成長期を経て伸び過ぎた枝や思わぬ方向へ展開した枝を、乱れた樹形を整えるイメージで剪定しましょう。

樹形の美しさを乱し観賞価値を下げる枝は「忌み枝(いみえだ)」と呼び、除去対象として扱います。美しさを損なうために不必要とされますが、前述したように、実際は通気の悪化や光合成を阻害することが大きな要因です。忌み枝を剪定した後の違いは明らかです。枝の間には十分な風の流れが確保され、全ての枝葉に日光が行き届きます。

剪定直後は寂しく感じるかもしれませんが、時間が経てば次世代の新芽たちが次々に動き出します。人間の髪の毛だって散髪直後はなんだか違和感があるものです。

(イラスト:山田聖貴、澤ひかり)

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