フランス貴族の「気晴らし」何とも実用的だった

コロナ禍落ち込んだ時、自分を盛り上げるコツ

今年、二度のロックダウンを経験したフランス。そんなフランスのマダムやムシューたちは、どのようなアイデアで、このコロナ禍による陰鬱さを乗り越えているのでしょうか(写真:azgek/PIXTA)
今年、フランスは二度のロックダウン(外出制限)を経験し、併せると約100日間に及ぶ長い期間にわたって不自由な生活を強いられました。前回は、そんな中でも、エレガンスを失わずに、人間らしく生きようとするフランス上流階級の人々の様子をお伝えしました。今回は、そんなフランスのマダムやムシューたちが、どのようなアイデアで、このコロナ禍による陰鬱さを乗り越えているのか、ひょんなことからフランスの貴族に嫁いだ『どんな日もエレガンス』の著者であるドメストル美紀氏がご紹介します。

何を着たいかわからない日は「白シャツ」を

先日長かった外出制限が解除され、久しぶりに「マダム・トーク」を楽しむべく、パリ16区の高級住宅街に住む友人マリアンヌのお宅へ伺いました。いつもエレガントな装いの彼女ですが、「出かけることがめっきり少なくなったので、着道楽の楽しみが減りました。今年新しく購入したのは、白いシャツだけよ」と嘆きます。そういえば、その日も、レースをあしらった素敵なシャツブラウスをまとっていました。

「コンフィヌマン(外出制限)が始まった頃は、朝、目が覚めても無気力で、何を着ようかと考えるのも面倒になっていてね。気づくと、身体に楽な服、汚れが目立たない服、暗い色の服ばかり選んでいる自分がいる。これでは、気分も下がるし、自堕落になっていく予感がしたのでルールを決めたの。『何を着たいのか明確でない日は、白いシャツを着る』ってね」

それで、お気に入りのメゾンの白いシャツを何枚か買ったということでした。ピシッとアイロンがかった白いシャツを着ると気持ちが引き締まるだけでなく、汚さないように、また、変なシワがつくような姿勢はしないように、と自然と自分の立ち居振る舞いを正すので、「自堕落防止にも効果的」だとか。

明るいニュースが少ない昨今、今日は元気が出ないな、というときはシャツでなくとも、白をトップスに持ってきてはいかがでしょう。不安な気持ち、頑張ろうと思う気持ち、ざわざわする気持ち、すべてに寄り添う「白」は究極のエレガンス色ともいえます。

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