月収16万、1000万貯めた32歳「節約家の職業観」 収入を上げるより、"現状維持"で生活したい

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・ロボット掃除機

「基本的に、自分にとって必要かそうでないかを見極めるのが大切だと思います」

本当に欲しいものや必要なものには出費してもいいと考えている。中でも、もちたまさんが買ってよかったのはロボット掃除機だ。

「家は木造アパートで壁が薄いので、掃除機をかける時間帯に気を使います。仕事が終わって家に帰ってくるのは夜10時くらいで、そうするともう使えません。でも床が汚れていたら掃除機をかけたいし、思うように掃除ができないというプチストレスがありました。そこで、仕事に出ている日中にルンバに掃除をしてもらおうと思って買いました」

購入費用は3万円くらい(定価5万円くらいのものを割引で購入。楽天ポイント8000円分の還元もあり)。高級家電とはいえ、時間の節約となり、ストレスもなくなり、部屋もきれいになる、一石二鳥どころか一石三鳥くらいの効果があったそうだ。

ルンバ
1人暮らしで部屋がそれほど広くなくても、便利すぎると話すもちたまさん(写真:「もちたま【元月収10万円女子】」より)
・乾燥機付きの洗濯機

「まだ購入できていないのですが、生活が快適になるので絶対に欲しいと思っているのが、乾燥機付き洗濯機です。女性の1人暮らしだと防犯上、外に洗濯物が干せません。年中部屋干ししていて、乾燥にも時間がかかります。いずれ欲しいですね」

もちたまさんが現在使用している洗濯機の場合、洗濯に3段階の工程があるという。洗う、洗い終わったら乾いたバスタオルと一緒に脱水して水分を飛ばす、干すといった手順だ。手間と時間がかるため、乾燥機があれば毎日の暮らしがずっと楽になりそうである。

水切りラック
家事の時短や省力化に重きをおく、もちたまさん。台所の水切りラックも買ってよかったものと話す(写真:「もちたま【元月収10万円女子】」より)

節約家の「職業観」と「恋愛観」

もちたまさんの節約・貯金生活では、ハンドメイド販売やブログ、YouTubeといった副業にチャレンジして収入を増やす努力をコツコツと続けてきた。では、ほかに収入を増やす手段として、「転職して収入を上げる」「正社員になって福利厚生の条件のいいところに勤める」などの選択肢を考えたことはあるのだろうか?

節約家
くらま(写真右)がもちたまさんに節約の流儀をインタビューします!(東洋経済オンライン編集部撮影)

「現在は契約社員だった図書館司書の仕事を退職してしまったので、転職活動をしていますが、正社員は考えていないです。正社員で働いている人たちや動画の視聴者さんからも『早く転職したほうがいい』と言われます。でも正直なところ、私は現状の生活で満足しているのでモチベーションがなくて……。このままでいいかなと」

現状に満足しており、貯金もできている。確かに何かを変える必要はなさそうだ。でも一方で、周りの目が気になることはないのだろうか? 私も以前は人からどう見られるかを気にしていて、就職活動では有名企業ばかりを狙っていたことがある。

「私の周りには“いい会社”に入ってバリバリ働いている同級生も多いので、たまに会って仕事の話になると肩身が狭く感じられます。やはり月収はなかなか言えないですね。正直、劣等感との折り合いはまだついていません。かといって現状に満足していないわけではないので、正社員の仕事を見つけようという気持ちはあまりないですね。副業(YouTube)収入がなくなるなど、必要に迫られない限り、現状維持でいいかなと」

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