月収16万、1000万貯めた32歳「節約家の職業観」 収入を上げるより、"現状維持"で生活したい

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人はどうしても周りと比べてしまう生き物だ。でも比べてしまいながらも、そこで無理をせず自分に合った生き方を選ぶのも、すごく大切なことだと、もちたまさんの話を聞いていて感じた。人生に責任を持つのは自分だからこそ、周りに流されずに自分で決めていくしかない。

節約・貯金生活をしていると、恋愛とのバランスをどう取っていくのかも気になるところだ。私自身、一時期は借金返済のために人付き合いを断っていたし、お金に対する価値観が合う相手でないと恋愛は難しいかもしれないと思う。もちたまさんはどうだろうか?

「私は人よりも恋愛に興味が薄くて、積極的に恋愛したい、彼氏欲しいとあまり思っていません。周りが恋バナをしていても聞き役みたいな感じで……」

そんなもちたまさんも、一時期は婚活を意識したこともあったという。

「その頃の私は、このままでは人生やばいな、と危機感を持っていて。今思えばすごく身勝手な考えですが、経済力のある人と結婚し、専業主婦になって養ってもらったほうがいいのでは、と考えていました。

でもある日、そんなふうに考えながら道を歩いていたら、道端で大喧嘩している夫婦を見かけました。大声でお互い怒鳴り合っていたのですが、旦那さんが『誰のおかげで飯が食えていると思っているんだ』と言い放ち、奥さんが黙ってしまったんです。

これは極端な例かもしれませんが、経済的に自立していないと、立場が弱くなり、理不尽な状況でも言い返せなくなってしまう。私の30年後の姿になるかもしれない……と思い、自立しなくちゃいけないと心に決めました」

経済的に自立することで、精神的にも自立できるのだろう。そして、貯金ができれば安心感を得られると同時に自信にもつながる。

節約家の夕食
節約
食費は削りすぎず、家計簿の記入も厳密にやりすぎない(小銭は切り捨てする)ことで「苦しくない節約」を実践している(写真:「もちたま【元月収10万円女子】」より)

貯蓄と自己投資のバランスについて

もちたまさんは現在32歳で、資産額は1000万円。「老後2000万円問題」が取り沙汰されているが、早くから節約貯金の習慣ができていれば後から慌てることは少なそうだ。

「月収は10万円台ですが、資産があることで不安が減りました。20代からこういう生活を経験しておいてよかったと思います。早くから将来に備えることができました」

働いてお金を稼いでいくうえで、貯蓄と同時に仕事やスキルへの自己投資も大事である。特に「20代は貯蓄よりも自己投資に使うべきで、それが将来の収入につながる」という考え方もあるが、もちたまさんはこれをどう考えているのだろう?

支出
支出
とある月の支出。上の写真が固定費で下が変動費。緑色部分が支出合計と貯蓄額だ(写真:「もちたま【元月収10万円女子】」より)
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