また私の場合、シャワーを浴びているときに最もよくアイデアが思い浮かびます。
当然、人によってそのシチュエーションは異なるはず。自分にとっての「ひらめきやすい状態」を見極めることも、アイデア体質への第一歩になるかもしれません。
記憶力アップで球技まで上達!?
記憶力の向上と同時にアップする能力の2つめは「空間認識能力」です。
私が提唱するA4・1枚記憶法で「頭の中にイメージを浮かべること」を繰り返すうちに「空間認識能力」という能力も高まります。作業手順などを考えるのも得意になり、質の高い仕事を要領よくスピーディーに遂行できるようになります。
「空間認識能力」とは、物体同士の空間的な関係を理解して記憶する能力のこと。頭の中で立体を想像したり、街の地理や建物の間取りを思い出したりなど、空間や位置関係をイメージする力を言います。
たとえば、幼少期によく訪れた祖父母の家の間取りや、学生時代の通学路の地理などは、大人になっても詳しく思い出すことができるもの。それは、空間認識能力のなせる業です。
空間認識能力は、球技をはじめとしたスポーツにおいても非常に重要です。
また意外に思われるかもしれませんが「時間感覚」をイメージして、自らの行動をコントロールする能力も空間認識能力に含まれます。
ではいったいなぜ、「頭の中にイメージを浮かべること」で空間認識能力が磨かれるのでしょうか。
それはイメージを思い浮かべることが、脳の海馬にある「場所細胞」という神経細胞を積極的に使うことにもなるからです。
場所細胞の役割は「自分と空間との位置関係を把握すること」。イメージ化の練習を続けるうちに、この場所細胞も同時に鍛えられることがわかっています。
自分の頭の中の「イメージ空間」を使いこなせるようになると、脳の前頭前野に深くかかわる「ワーキングメモリ」も活性化します。
たとえば将棋の藤井聡太竜王や野球の大谷翔平選手をはじめ、優れたエンジニアや建築家、外科医など一流のプロは、自分のイメージ空間を使いこなしています。
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