「YOASOBIを超えるユニット」を構想する思考法 ヒットを生み出すための「仮説力」を養うには

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(写真:blew.p/PIXTA)
進化してきたAIに淘汰されないためには、「選ばれる側」ではなく「選ぶ側」になる必要があります。人やAIに的確に指示を出せるようになるにはどうすればいいのか、『瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す』より一部抜粋・編集のうえ、「YOASOBIを超える音楽ユニットのコンセプトを考える」をテーマに解説します。

AI時代に必要なのは“仮説をはじき出せる力”

インターネットによって、モノだけでなく、人も含め、あらゆるものがつながっている状態になった。「つながった時代」云々は、以前から論じられているが、この「つながった時代」によって引き起こされた変化を、日々の働き方、自分自身の思考法に落とし込めているビジネスパーソンは非常に少ない。

今後、ChatGPTに限らず、さまざまなAIツールが続出するはずだ。それらを使いこなせるかどうかで、生産性に圧倒的な差が出てくるだろう。ただし、AIツールにタスクを依頼して、使いこなすには、指示を出す必要がある。

タスクの依頼先が、人間のスペシャリストであっても、AIであっても、指示する側が、「何をやるか」という目的を設定することが、非常に重要である。大目的を設定できれば、それを中目的、小目的に因数分解し、その目的を実行するうえで最適な人材、またはAIに仕事を頼めばよいからだ。

目的設定のためには、「何が課題なのか」を明確にする仮説構築力が求められる。課題を明確にする際には、時間軸をどれだけ取るか、範囲をどれだけ取るかが重要になる。その切り取る範囲によって、課題自体が変化する可能性があるためだ。

AI時代に人間が仮説構築力を鍛え、課題発見力を高めるためには、時間軸を長く取り、範囲を広く取ってものを考えることが要求される。そのためには、さまざまなことを知っておかなければならない。

AIが進化すればするほど、リベラルアーツ、すなわち教養の深さが大きく問われることになる。仮説が湧くのは、教養が深いからであり、そうでなければ、仮説は湧かない。

指示が出せるのは、仮説が湧くから。仮説が湧かなければ、指示は出せない。AIが加速度的に進化していく世界において、仮説構築力があるかどうかが、死線を分けるだろう。

この仮説を一瞬ではじき出す思考法を、私は「瞬考」と呼んでいる。

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